「こえでおしごと!」5巻の初回限定版がアマゾンで予約開始。本編では詳細に描かれなかったエロゲをなんとドラマCD化。


さて、「あなたに出会えた奇跡。」とオビからして胸が熱くなる水谷フーカ先生の初百合作品集「この靴しりませんか?」が発売されました。いやはや、これは本当に素晴らしいです。今年7月に発売された「GAME OVER(AA)」も非常にニヤニヤ出来ましたが、百合作品もニヤニヤ必至です!
関連、「GAME OVER」珠玉のラブコメでニヤニヤが止まらない

「オオカミの憂鬱」「わたしのアヒルの子」「雪のお姫さま」「はみだし音楽隊」と収録されてる話はどれもマーベラスの一言。個人的には「はみだし音楽隊」がお気に入り。まじで、水谷フーカ先生の表情豊かな女の子の可愛さがヤバイ。

表題作「この靴しりませんか?」は、住宅ワーカーの千晶が歯医者に行ったら片方の靴が間違って履かれており左右の靴がバラバラに。間違えて靴を履いた娘を靴子さんと名付け、だんだんとまだ見ぬ靴子さんに思いをはせていく事に…。

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靴子さんへの想いがどんどん募る

「デザインからして女の子らしい感じで…サイズはぴったり」、「同じくらいの身長だろうか」、「年も同じくらいかなぁ」…と色々想像して「どんな子かなぁ」と考える千晶。

「この靴知りませんか?」と歯医者に貼り紙で告知し、靴が見つかったと報告を受けるも喜ぶ訳ではなく世界が一転。「あれっ」と全然嬉しくなく、靴が見つかっても靴子さんに会えるわけではないという事に気付いて落ち込んでしまいまいます。そして気付いてしまうのです…。

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気付く

…ああ、そうか私、そんなに彼女に会いたかったの…?

靴子さんの事をあれやこれやと想像して、会いたかったと気付いてしまいました。まだ見ぬ相手にどんどん惹かれて相手を想像してワクワクしたり、怖気づいたり…と反応というかリアクションと表情が本当にマーベラスというもの。

そして、靴子さんの天然っぷりを聞いた「どうしようすっごく可愛いんですけど!やっぱ会いたい!」と。いざ会えると聞けば大喜びですよ。その様子がいちいち面白いです。ラスト含め良いすなぁ。

表題作「この靴しりませんか?」と対比してコミック描き下ろしの「金の靴、銀の靴」があります。こちらは靴子さんの視点で描かれたもので、見比べると面白さが倍増です。

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靴子さんの視点で描かれる「金の靴、銀の靴」

千晶が想像してた天然以上のド天然っぷりの靴子さん。靴を間違えたのに家に帰ってから出かける時にようやく気付きます。そして靴をどこで間違えたのか考え、靴の相手を想像し始めます。

「靴のサイズは同じ」「きっと女の子、背も同じくらい」…と。デジャブのように靴子さんも千晶と同様に相手を想像。この2人、一見するとまったく似てませんが、奥底にある思考が似たもの同士です。

酔いどれ眼鏡の漫画居酒屋さんが「この靴しりませんか?」について、瑞々しく、優しく、幸せな“似たもの同士”達の日々というエントリーの中で以下のように評していました。

あらすじや内容を一見した限りでは、各作品の登場人物達は、てんで似ていない。そして、どの作品でも自分にないモノを持っているから、相手に惹かれるという面はあると思う。でも、読んで行く内に、それぞれが実は“似たもの同士”だから惹かれている所もあるんじゃないかなぁと。

なるほど。確かに、全然似てない千晶と靴子さんですが、根底は似たもの同士です。その後、歯医者の貼り紙を見た靴子さんも千晶同様に気付くのでした。

「分かったわ。わたし靴なんていらないの。」
この子に会いたいのよ

千晶同様に靴子さんも、まだ見ぬ相手に会いたかったと。いやはや、これは良いニヤニヤですよ。ソフトというか優しさがつまった百合という感じでしょうか。これ読んでる時は枕叩きながらニヤニヤしてしまいます。

しかも、どの作品も絶妙なスン止め感というか。百合というよりはその一歩手前という印象。つまり、もっと続きが読んでみたいと思うのです。これからどうなるんだろ~と。特に「この靴しりませんか?」と「金の靴、銀の靴」のその後の行方が気になって夜も眠れませんよ。で、プロローグで描かれた2人の出会い。歯医者の階段でぶつかるシーン。

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プロローグ

思い返せば
これがファーストコンタクト

千晶が靴子さんと始めて出会った事を覚えていたという読了後に読むとさらに味があるプロローグ。そして注目すべきは両者の服装。千晶はいざ靴子さんに会うという時に身構えて、「どうしたのその格好!」と言われてしまう程残念な格好でした。結局、いつもの服装にしました。

対して靴子さんはどこぞのお嬢様で着ている服が毎日オシャレに変わっています。しかし、靴子さんが千晶に会った時、服装はプロローグとまったく同じものでした。

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はじめまして

偶然かあえて靴を間違えた日の服を着て来たのか。はじまりと同じ格好とか色々と考えてしまい胸が熱くなるな。「GAME OVER」でもそうなんですが、あえて始まりと同じというものが良いです。読了後に少し幸福な気分になれる「この靴しりませんか?」。これはいいもんだ!


うのはな3姉妹 1 (まんがタイムコミックス)
水谷 フーカ
芳文社 (2010-10-12)

GAME OVER
GAME OVER
posted with amazlet at 10.10.16
水谷 フーカ
白泉社