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さて、少年は河原に落ちているエロ本の黒く塗りつぶされた修正部分を天にかざして透けて見えないかと試行錯誤します。これは日本男児の誰もが通る道です。そんなノスタルジーに浸る出来事がチャンピオン（46号）の「木曜日のフルット」で起こってしまいました。

姉さん事件です！


一体、今週のチャンピオンの「木曜日のフルット」のカラーページで鯨井先輩の湯気に隠れた裸体を天にかざして透けて見えないかな…と試した読者がどれだけいたことか！あの日、河原や森で捨てられたエロ本を天にかざして黒い修正部分が透けないかな…と試みたノスタルジックな事が起こってしまいました。


そんなわけで爆売れ中の「木曜日のフルット」。１話1ページに濃縮された味のあるネタは何度読み直してもマーベラスというもの。先日、上げたエントリ「木曜日のフルット」は「それでも町は廻っている」の約13年前の出来事！？ で、「木曜日のフルット」は「それでも町は廻っている」の約13年前の出来事と述べました。あくまでも妄想を重ねた結果ですが。

「木曜日のフルット」の"闇の商人の巻き③"では、フルットが異次元腕時計を使い時間を10秒間止めて魚屋から魚をパクろうとするも、フルットまで時間が止まってしまい何も起きなかったと感じました。メールで教えて頂いたのですが、この時の魚屋が「それ町」の真田の親父に似ていると。


確かに似ている…。これは真田の父親が髪の毛があった頃なのか。ちなみに、スキンヘッドが特徴の真田の親父。「それ町」では約10年前と真田母の通夜の頃から既にスキンヘッドでしたが、それより前はこんな前衛的な髪型だったのか。でも看板が「魚屋」となっており、「鮮魚真田」ではないので何とも言えません。

しかし、静と歩鳥の年齢を考えると「木曜日のフルット」は「それでも町は廻っている」の約13年前の出来事というのは、ただのスターシステムで流すだけでなくあながち間違っていないなかな、と。「木曜日のフルット」と「それでも町は廻っている」と「ネムルバカ」と「響子と父さん」の関連性とか年代を考えてみましょうか。

例えば「それでも町は廻っている」のテレビ「鬼面ライガーしぐれ」。デパートの屋上のヒーローショーでもやっていました。この鬼面ライガーの敵キャラ？（たまにライガーを助ける）のオメガ。こいつのベルトは「ネムルバカ」の伊藤が持っていたものと同じデザインです。「それでも町は廻っている」と「ネムルバカ」は大体同じ年代である、と。

「それでも町は廻っている」の針原さんの兄貴がいる大学は「ネムルバカ」の先輩と入巣柚実と同じ大学のようです。二人がモブにいます。


モブに2人が登場したのは45話「逢えない二人」。これは歩鳥2年冬の出来事。年明けだと思われるので1月～3月の間。そして53話「コンタクト」で流れたニュース。タレントの如月可憐が殺人容疑で警察から事情聴取を受けたとテレビで速報されていました。


このニュースが流れてから「それ町」で起こったUFO騒ぎは急速に鳴りを潜めて忘れ去られました。この時の歩鳥は学園祭ライブ後の冬だったので2年生冬の時です。

このタレントの如月可憐の殺人容疑事件。このニュースが「響子と父さん」でもありました。それは響子の妹・春香が5・6年前に突然大学辞めてミュージシャンになり、その後フッと姿を消して行方不明になり実家にマスコミが訪れたとか。


「いなくなった直後は実家（うち）にも音楽関係の人とかマスコミが来たりして…」
「すぐ別の話題にマスコミの興味が移って…それ以来平穏に暮らしてる」

「それ町」のUFO騒動を掻き消した如月可憐殺人事件。なんと「響子と父さん」の鯨井ルカ（岩崎春香）行方不明事件も掻き消していたとか。如月可憐殺人事件はそれほどインパクトのある事件だったのでしょう。

そして、年代を考えると…。「響子と父さん」の5、6年前に「ネムルバカ」の鯨井ルカ行方不明事件。これが冬の話だったので、「それ町」で当てはめると歩鳥が2年冬です。45話→53話という時系列になります。歩鳥が2年1月～3月の間に鯨井ルカがテロをやって行方不明、その5、6年後が「響子と父さん」。そんな感じでピッタリと年代が当てはまる石黒作品。

5、6年後	「響子と父さん」のエピソード
歩鳥2年	「ネムルバカ」のエピソード 鯨井ルカのテロ事件（1月～3月）
約13年前	「木曜日のフルット」のエピソード

「それ町」基準で時系列を当てはめるとこんな感じでしょうか。

そして、漫画脳のササナミさんに教えて頂いたのですが、「それでも町は廻っている」6巻45話「逢えない二人」で歩鳥の弟・猛が風邪でダウンした時に、枕元には白川先生の「狂闘先生！」のコミックがありました。


猛も読んでいる白川先生の「狂闘先生！」。もし「木曜日のフルット」が「それでも町は廻っている」の約13年前の出来事だとすると、これは昔の漫画を読んでいるのか、「バキ」のように13年後もまだまだ連載が続いているのか気になるところ。

「狂闘先生！」は、作中で表紙が登場しているのは1巻と3巻。


教頭先生という教育的立場でありながら学園の番長に君臨した加場先生の死闘を描くアクション漫画だとか。ネットのレビューでじゃ「絵は下手だし話も破綻しまくり。ここまでひどいと逆に一読の価値ある！」と酷評されていた「狂闘先生！」。

そして「鯨井先輩の巻⑩」では、白川先生の漫画を全巻読破してアドバイスしていました。この時のコミックは4巻まで出ていたようです。


4巻までの時点でつまらなかった「狂闘先生！」。伝説の学ランを着て番長として認められた為に、スーツ姿でなく学ランです。それを逆手に取って鯨井先輩は白川先生に以下のようにアドバイスします。

「よし！宇間くん裏切ろう！主人公の学ランを燃やしちゃう！」
「改めて伝説の学ランじゃなく主人公本人が番長として認められていると再認識できるエピソードを入れて以後、主人公はスーツ姿にしようか」

鯨井先輩のアドバイス通りにしたら、急に人気が出てしまったとか。そして単行本1巻には収録されておらず恐らく2巻収録だと思いますが、白川先生の「狂闘先生！」の5巻が発売されるエピソードがあります。


加場先生スーツ姿になっとるー！？
鯨井先輩のアドバイス通りスーツ姿になっていました。石黒先生芸が細かすぎると関心します。ここでもう一度「それでも町は廻っている」に登場する「狂闘先生！」のコミックを見てみましょう。


着てる服装が1～4巻までの学ランです。
つまり、作中に登場していない表紙である2巻か4巻であると考えられます。13年後も2巻だか4巻が子供に読まれているなんて、ひょっとして白川先生は売れっ子作家になったのか。はたまた、「狂闘先生！」6巻以降にスーツ姿になってから、また学ランを着るようなエピソードがあるのか。何にしても「狂闘先生！」の行く末が大変興味深いです。

今後も石黒作品のリンクには注目ですね。来月発売の短編集2巻「ポジティブ先生（ＡＡ）」も要チェックや！