スポンサードリンク
「ましろのおと」が期待大な件
コメント(0)
2010年10月25日
「赤ちゃんと僕」「ニューヨーク・ニューヨーク」「しゃにむにGO」といった名作を連発した羅川真里茂先生による初少年誌漫画「ましろのおと」の1巻が発売されました。
「津軽三味線×青春ストーリー」と銘打たれた「ましろのおと」は三味線漫画です。三味線青春漫画といえば何度か紹介した「なずなのねいろ(AA)」があります。三味線をひく美少女とギター少年が学校で三味線部を作る青春物で非常に面白いのです。そして、「ましろのおと」もこれまたべらぼうにマーベラスというもの!
津軽三味線を背負い、単身、青森から東京へやってきた津軽三味線奏者・澤村雪。師でもあった祖父を亡くし、自分の弾くべき音を見失ってしまった雪だが、様々な人と出逢いながら。今、自らの音を探す旅を始める。(コミックの裏表紙より)
羅川真里茂先生が「ずっと描きたかったテーマ」と語るだけあって、壮大な物語になりそうな臭いがプンプンします。特に、0話として収録されている話は月間少年マガジンで120Pもの読み切りを描き、それがそのまま収録。これが実にマーベラスなのです。
三味線の師匠でもあった爺ちゃんが亡くなり、自分の「音」もなくなったと東京へ出て来た澤村雪。そこで拾われたのが、グラビアアイドルなどをこなして自分の夢を進む、立樹ユナ(22歳)に拾ってもらいます。

美人に拾われる
「やりたい事と行く場所見つけるまでここにいてっ!!家事一切やってちょうだい」
東京ってドゴは簡単に女と生活出来てグラビアアイドルがゴロゴロいるもんだべか?
行く当てもなく東京に出て来た雪は、美人のお姉さんに拾ってもらうのでした。それなんてエロゲ?まったく羨ましいシチュエーションです。で、0話では雪が三味線を引かない、否弾けない状況からスタート。爺ちゃんは死ぬ前に雪に以下のように言っていました。
「じっちゃが死んだら、おめぇ三味線弾ぐな。みったぐねぇ音出してるって気付ぐまで弾いだらまいね」
つまり、爺ちゃんが死んだらみっともない音の三味線弾くなという事。雪の三味線は爺ちゃんの音で自分の音ではありませんでした。そして東京へ出て三味線絶ちの日々が続くのでした。
どっかで見たことある展開だな…デジャブ?と思いましたが、羅川真里茂先生の前作「しゃにむにGO」でもまったく同じ展開がありました。「しゃにむにGO(AA)」も少女漫画でありながら超熱い展開の連続でそこらの少年漫画よりも面白いテニス漫画でお勧めです。
で、「しゃにむにGO」でも悩める天才・滝田留宇衣が一時期テニス絶ちをさせられた時とダブります。

テニス絶ちをした留宇衣
「こんなに長くラケットを握っていないのは初めてだ」
と、苦しみながらプレーしていたテニスが恋しくてたまらない様子。ラケットが懐かしくなっていました。そして溢れる想いは一つ。「テニスがしたい」という単純なもの。テニス絶ちをした留宇衣は、久々にラケットを握り楽しそうにプレーしていました。

久々にテニスした留宇衣
「楽しかったっていうか…気持ちいい感じでした」
テニス絶ちをして、久々にラケットを握れば気持ちいいという感想。うーんエクスタシー。顧問の先生も「いい答えだな」と関心していました。「ましろのおと」の雪も三味線絶ちをして何か思うところがあったようです。

三味線絶ちした雪
「こんなに長く弾いてねぇの初めてだ」
と、「しゃにむにGO」の留宇衣と同様に人生で初めて何もしない日々に戸惑いを感じていました。そして思う事はただ一つ「握りてえっ!!」と三味線を弾きたくてしょうがない様子。そして抑えきれない思いで溢れ、ついに三味線を弾くのです。そして弾いた感想とは…。

久々に三味線弾いた雪
「すげぐ気持ぢイイ」
三味線絶ちしていた雪が久々に三味線を弾けばやはりエクスタシーを感じているのでした。そう、自分の三味線が分からない→三味線弾かない→すんごく弾きたい→弾けば気もいいという流れは「しゃにむにGO」の留宇衣とまったく同じ流れ。
羅川真里茂先生はあえて被せてきたのでしょうか。ちなみに「しゃにむにGO」の留宇衣はテニス絶ちの後にエクスタシーを感じ覚醒しました。対して「ましろのおと」の雪は三味線が面白いと気付くだけで、まだ自分の「音」は見つけられていません。
ユナが雪の三味線を聞いて芸能界を諦めて田舎に帰る様は逸材。別れ際に、雪(16歳)のファーストキスを奪っていきます。

初キスを奪われる
これ何てエロゲだよ!まったく羨ましいものです。
ちなみに年上のお姉さんに…という展開は短編集「朝がまたくるから」に収録されている「半夏生」でもありました。
こちらは見事なハッピーエンドを迎えて超ガッツポーズしたものです。ぶっちゃけ「ましろのおと」ではユナさんは1発キャラ的な扱いで、メインのヒロインは別にいる感じですが、それでも私は何時か成長した雪がユナさんを迎えにいくEDを期待している!
そして、今後のストーリー展開は、雪がどのようにして自分の「音」を見つけ出していくかというのがポイントになりそうです。1巻の段階では、高校に転入するまでが描かれており、本当に面白くなるのは2巻からなんですが、それでも1巻の時点でその面白さがビシビシ伝わってきます。
こいつは要チェックです!
ましろのおと(1) (月刊マガジンコミックス)
posted with amazlet at 10.10.25
羅川 真里茂
講談社 (2010-10-15)
講談社 (2010-10-15)
おすすめ度の平均: 

津軽三味線
弾きたい音と描きたい漫画
作者の実力を物語る意欲作。すごい。
漫画大賞も狙えるかも!朝がまたくるから (花とゆめCOMICSスペシャル)
posted with amazlet at 10.10.25
羅川 真里茂
白泉社
白泉社
おすすめ度の平均: 

難しいこと・・・を難なく描く
人はそれぞれ何かを持っている。
類稀な作品
ここで、あれを...
ファンなら買うべし
