ちはやふる(11) (Be・Loveコミックス)
末次 由紀
講談社 (2010-12-13)

めがっさ震えた。なんだこれ圧倒的に面白いじゃないか。北央学園のチビ部長がめちゃくちゃかっこいいじゃないですか、いやもうくちゃくちゃだ!

チビっ子部長の甘糟那由太は、3巻から登場しており、去年は肉まんくんこと西田と同じ翠北かるた会に入っていたという設定ぐらい。まあ平たく言わばモブでした。

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昨年の北央学園

北央学園は東京都王者であり、全国大会でも名の知れた強豪。部員は「今年こそ静岡の藤士崎にリベンジ」と言っており、東京都大会は勝って当然であり、全国優勝しか見ていません。毎年、藤士崎という学校に敗れているようで全国NO2という感じでした。

去年は千早が体調不良で全国大会の団体戦棄権した為に、静岡の富士崎は今だに全貌が明かされていません。(この年も団体戦優勝。何連覇してるんだ…)。ちなみに、太一がB級個人戦決勝で敗れ去った時の相手は富士崎の部員。その時の応援席では「必勝富士崎」という横断幕が掲げられていました。

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必勝富士崎

須藤率いる北央が「今年こそ」と意気込むぐらい、一度も勝てなかった富士崎。毎年5人A級揃えるとかチートなのか気になる所です。去年のB級個人戦決勝戦で太一を倒した戸田とかいう人は3年生だったので今年はいません。そう、毎年部員は入れ替わるのに、毎年王者の静岡の富士崎は一体何なんだ!

そして北央も去年とメンバーが変わっているのです。北央は選手層が厚いようで「抜け番」という呼び名で実力関係なく試合に出ていない選手がいました。部長の須藤ですら、試合にでないで腕組んで余裕シャクシャクで見学。東京都大会なんて勝って当たり前の雰囲気。去年の北央は少なくとも7人のメンバーで都大会を回して(5人試合2人見学)試合に出ていました。そして、今年の北央は去年のレギュラー7人から3人が残っています。甘糟とヒョロと宅間とかいうメガネ。

気になるのは去年、ボインちゃんこと大江を17枚差でボッコボコにした竜ヶ崎とかいう坊主頭

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竜ヶ崎

須藤を「須藤先輩」と言っていたので、去年は1年か2年のはず…。つまり、今年も堂々のレギュラーなのかと思いきや、見る影もありません。完全にいません。去年、下級生ながら北央のレギュラーだったのに何処行ったんでしょうか。誰か竜ヶ崎の行方を知らんか?
※「須藤は?」と呼び捨てするシーンもあるので3年の可能性もあり

レギュラー落ちたのでしょうか…。去年補欠(?)だった亀田が、今年はボインちゃんに負けたのだからこの坊主浮かばれませんよ

と、まあモブの坊主などどうもよく、甘糟ですよ!
須藤ともう1人の北央のエースとしてA級だったと語られたのにも関わらず、終盤は試合決着すら描かれずに肉まんに敗れ去っていました。何だっただコイツ…

ただの愛くるしいだけのマスコットなのでしょうか。愛くるしい那由太きゅんは、序盤リードしてたのに千早VS須藤の影に隠れて肉まんに敗れ去るという最悪の結果に。

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甘糟負けたー!!

一体、那由太きゅんとは何だったのか…
物語は千早VS須藤の緊迫した試合を描く中での箸休めとして肉まんが勝ったと描かれ、何の描写もないまま敗れ去っていました。あそこから逆転されたのかよ!

ただの勝敗の人数合わせになった甘糟。所詮はただのモブキャラだったかと思いきや再登場するから侮れません。やはり腐っても、北央のもう1人のエースです。A級トーナメント個人戦で対戦相手は変なTシャツにジャージのポッと出の小娘

肉まんにはいつの間にか敗れ去っていたという苦渋を舐めさせられましたが、ここから北央のもう1人のエースの逆襲がはじまるのですよ。甘糟の逆襲!そんなポッと出の新キャラぐらい軽く蹴散らして…

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甘糟の逆襲が…ん?

もう終わった!?
北央の甘糟那由太相手に、24枚差…

おい!クイーン若宮のカマセ犬かよ!
勿論、試合描写など一切ありません。もはやカマセ犬にすらなっていません。ただクイーン相手に24枚差で速効で飛ばされたという結果だけ。一体、那由太きゅんとは何だったのか…

このまままフェードアウトするかと思いきや、再登場して俺の胸を熱くさせるなんて誰が予想したか!試合描写がないまま、肉まんとクイーンに敗れ去っていたショタ男は今年の北央の部長として、再び出てきました。

「瑞沢のオーダーを読み切って最小限の力で優勝する」
「おれが真島に勝てばいい。3勝だけでいいんだ」
「去年の敗因はオーダーが読めるたのに適当に対戦を決めた事だ」
「省エネで楽に決める」

と、言っていました。
流石、去年は勝敗の人数合わせにさせられたり、クイーンのカマセになっただけあります。賢い選択なのですが、ヒョロに嵌められてしまい、去年須藤を倒した千早と対戦する羽目になってしまうのでした。超カツカツの試合。ぎゃぼー!

大将が大将と当たって。副将が副将と当たって、それで勝たなくてどうするんですか?

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北央の大将

須藤さんはもういない。北央の大将はおれだ。ほかのどの部活でもレギュラーは無理って言われたのに、部のみんなが、最期の夏に主将にしてくれた」

胸が熱くなるな。
楽に勝とうとしていた男が最後に覚醒みたいな。勝敗の人数合わせで肉まんに敗れていたり、クイーンのカマセ犬になった男がここで覚醒とか!

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覚醒

「勝ちにいかなくていい試合なんかあるか!うちは北央だ!!北央なんだ!!」

甘糟△!
ちょっと目頭が熱くなってしまった。こいつ勝つ気だ!しかも、敵陣に素振りして攻める気です。

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攻める

「北央の主将まで敵陣への素振りを、攻める気だ

ご存知、昨年の部長須藤は千早に敗れ去りました。何故か!
多分、去年の段階では100回やったら千早は須藤に1回勝てるかどうかというぐらいの実力差だったと思うんですよ。でも、勝ちました、1発目で100分の1を引きよせた感じでした。

攻める気持ち!

きれいな子をいじめたい」というドS根性丸出しで千早と対戦した須藤。しかし、予想外の千早の健闘で混戦になってしまいました。「こんな接戦になるなんて」と驚愕。終盤の須藤は「ここで自陣は取られたくない」とか消極的。

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攻めろ!

あいつ自陣を守ろうとした

守りに徹していた須藤。見かねた北央かるた部の顧問持田は守ってばかりの須藤に「攻っ…」と叫び、心の中で「攻める気持ちが大事だよ」と。

自陣を守ろうとした須藤に攻めろと言おうとした顧問。最後の最後に須藤は攻めたのか、それ故に敗れたのか分かりません。最後に、攻める気持ちが無くなっていた昨年部長の須藤。対して、今年部長の甘糟は誰に言われるでもなく攻める気満々。去年の部長を超えてるじゃんとか思いつつも、さらにデジャブか。読まれる札は自陣の札!昨年の須藤は完全に射抜かれたけど甘糟は…!

まあ、北央も水沢も全国大会には行けるので、是非再戦して欲しいものです。そろそろベールを脱ぎそうな藤士崎といい、全国大会団体戦はみなぎってきそうです。

ちはやふる(11) (Be・Loveコミックス)
末次 由紀
講談社 (2010-12-13)