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    「森薫拾遺集」が色々と凄すぎる件

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    森薫拾遺集 (ビームコミックス)
    森薫
    エンターブレイン

    短編集でなく拾遺集。
    森薫先生の「森薫拾遺集」が発売されました。短編漫画に加えて、1枚絵のイラストからエッセイにサイン会ペーパーなど…あらゆる森薫先生の作品をごった煮に詰め込んだもの。オビでは堂々と「森薫のすべて」と謳っています。まさに「森薫のすべて」というに相応しいもの

    森薫先生の"こだわり"をビンビン感じてしまいます。

    特にですよ。
    尻へのこだわり。「巣穴紳士倶楽部」バニーさん、「カバー・ストーリー」の馬に騎乗する女の子。彼女達の尻は何と素晴らしいことか!もう彼女達の尻に視線が釘づけとなり、心の底からマーベラスであるとしか言いようがありません。ムチムチプリンプリンな、思わずコマを触って柔らかさを確認してしまいたくなるような極上の尻です。

    24

    尻をドアップで描写し、その尻が思わずペロペロ(^ω^)したくなってしまう程のムチムチな尻だというのだからたまりませんよ。はちきれんばかりの大きいヒップに、匠の拘りを見せつけられました。森薫先生とは尻である!

    ムチムチの尻を見て核心しました。
    いちいちフェチ心をくすぐってきて、森薫先生は女性かもしれませんけど心にちんこは付いてるな、うん。

    おっと、尻だけが全てじゃないぜ!
    個人的に尻と同様に外せないのはメガネっ娘である。
    はじめてメガネをかける少女を描いた「見えるようになったこと」、背の小さい少女の「ブカちゃん」のメガネっ娘っぷりよ。超可愛い!

    個人的に一番グッときた作品は「見えるようになったこと」。

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    見えるようになったこと

    いい。凄くいい!
    思わず抱擁したくなる可愛らしい少女。森薫先生の描くメガネっ娘は僕の心の琴線に触れまくる。目が悪くなった少女。黒板が見えない、授業が楽しくない、やる気がなくなる、成績が落ちた。

    そしてメガネを掛けるようになれば…見える!黒板も遠くのものも。
    見えるようになった少女のパッと明るくなる表情が素晴らしすぎる。見える、楽しい、やる気出るって感じで。今まで見えなかったものが見え、世界が広がった少女。世界が広がれば新しい発見がある

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    新しい発見

    「なんか最近、嶋田くんとよく目が合うなぁ」
    「え!?」

    おいおいおい(ニヤニヤしながら)
    今まで目が悪かったから目が合ってる事に気づかなかったとか。もともと少女もよく嶋田くん見てるのか、見えるようになってお互い目が合ってる事に気づくのか。それはつまりどういう事だってば!ラヴの香りですよ。そして終わり。

    この話は8ページなんですけど、たった8ページでありながら8ページもあるという。個人的な意見ですけど、森薫先生の漫画は1話でガツンとくる系統ではなく、どちらかといえば薄い。でも、1話1話を読み進め積み重ねていく事で物語に厚みが増してガツンと来ているという。まさにそれが詰まったのが「見えるようになったこと」で、一つ一つの少女の小さな仕草が積み重なってガツンときました。

    あと外せないのは「昔買った水着」。
    これも8ページ、されど8ページ。つーか内容なんて妙齢の美人が水着を着用するだけ。されど、重厚な水着の着用なのです。登場人物は奥様のみ。されど、もう1人いる。読者ですよ。ギャルゲ&エロゲの読者が主人公で登場人物でござる。

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    水着を着用する奥様

    「入ったじゃない、この形が気に入って買ったのよ」
    「…、私少し太ったかしら」
    「そう?本当に?」

    普通に、読みながら奥様の語らいに相槌うったり返していました
    奥様の視線の先には愛する夫がずーっといるわけですけど、それは俺かと素で錯覚してしまいそうになります。

    あと、短編集の中で異色だったのは「すみれの花」。
    原作付きの話で、こちらの想像する余地がふんだんにあり、賛否両論ありそうな物語。個人的にメイン2人の少女がなんか新しい森薫先生を見たって感じにさせてくれます。

    あくまで個人的な意見ですけど、森薫先生の描く「女」は、思わず見とれてしまうようなかっこいい美人と、見てるだけでニヤニヤしてしまう可愛い女の子って印象だったんですよ。でも、「すみれの花」の2人はどっちでもないあやふやなものだなって。

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    「すみれの花」

    美人でもあって可愛い。大人のようで子供。
    すみれの花言葉といえば、「貞節」「誠実」という佐藤ももとは正反対な意味、されど「無邪気な恋」であった、と。つまり、何がいいたいのかと言えば乳首が素晴らしかった

    また、漫画やイラストだけでなく、コラムや解説も只事ではありません。「ヴィクトリア朝のコルセット」というたった6ページに詰め込められたコルセットへの。コルセットのアレコレや思いが並じゃありません。特盛なのです。「暖炉」や「クリスティーで読むイギリス使用人事情」など解説や好きってオーラが超凄い。恐るべき調査で、資料集めに苦労して根気がいっただろうに、それを微塵も感じさせない。楽しく描いてるとしか思えない。

    「メイドが好きだ!」「19世紀の英国の生活だ大好きだ!」という森薫先生の声が確かに聞こえました。

    森薫拾遺集 (ビームコミックス)
    森薫
    エンターブレイン

    乙嫁語り(3) (ビームコミックス)
    森 薫
    エンターブレイン (2011-06-15)

    シャーリー (Beam comix)
    シャーリー (Beam comix)
    posted with amazlet at 12.02.29
    森 薫
    エンターブレイン

    エマ  全10巻 完結セット  (Beam comix)
    森 薫
    エンターブレイン
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  • 「めしばな刑事タチバナ」やっぱり最高に面白いな!

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    めしばな刑事タチバナ 4 (トクマコミックス)
    坂戸 佐兵衛
    徳間書店 (2012-02-09)

    第1回週プレマンガデミー賞第1位
    プロスコミックアワード2011グルメマンガ部門第1位
    このマンガがすごい2012オトコ編第9位

    どうも漫画賞を堂々とオビに載せる漫画に抵抗のある僕は、こういうのは勝手にやってるからいいんであって、出版社が他所の○○賞なんかに乗っかるなよとゲンナリして萎えてしまいます。とはいえ「めしばな刑事タチバナ」が他所の賞をオビに載せているのにはまったく抵抗がないのは「週刊アサヒ芸能」という漫画雑誌ですらないAV女優・ヌードグラビア・政治・芸能などのゴシップ記事雑誌に連載しているせいなのかもしれません。

    「めしばな刑事タチバナ」4巻が発売されました。
    普段からジャンク系のチェーン店で外食する私にとって、身近な飯を題材に語りまくる「めしばな」の面白さは只事ではありません。
    <関連>
    「めしばな刑事タチバナ」飯を思わず食いたくなる件
    「めしばな刑事タチバナ」ジャンクなB級グルメが美味そうすぎる

    4巻からついに表紙から「アサヒ芸能」が消えました。
    今までアサヒ芸能を置いて飯を食う立花さんというフォーマットだったのに。

    3
    アサヒ芸能を読みながら飯を食う

    別にアサヒ芸能に思い入れなどありませんが、「めしばな刑事タチバナ」の単行本では常に立花さんがアサヒ芸能を読みながら飯を食ってるという馴染みある表紙で統一して欲しかったかな、って。

    4巻に収録されているのは、レトルトカレー、納豆丼、コンビニカレー、パンケーキ、スタ丼、松屋のカレー、東京チカラめしの焼き牛丼、アイス…というもの。誰でも一度は食べた事がある飯を網羅している、日常の飯話を熱く語るのが僕の心の琴線に触れまくりです。

    とはいえ4巻はちょっと今までに比べるとパワー不足な感じ。
    もちろん面白いんですが、終始立花さんが一方的に語るエピソードが多く、「めしばな刑事タチバナ」の醍醐味である、俺は○○を推す、俺は○○だといった感じの飯の派閥争いがなかった事かな。アイス編ではあるんですが、アイスじゃガツンときません。

    個人的なキモはカレー。
    レトルトカレー編では、レトルト界には3つの階層があるんだとか。ボトムが「ククレカレー」や"箱なし系"の100円台で手に入るもの。200円台中盤のやつら。トップは300円台中盤のあからさまな"高級系"。500円オーバーの「資生堂バーラー」やスープカレー系。

    立花さんはレトルトカレーを買う時に、この3クラスで静かなバトルが始まる。
    その中でも立花さんがよくお世話になるのが"中村屋"。その中でも「ビーフ」よりもチキンにいってしまうという立花さん。何故チキンにいくのかというと、本家・中村屋のインドカリーに最も近い味だからだとか。

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    中村屋チキンカレー

    お前さん…"再現性"高いねぇ

    おっと、これは今までになり台詞です。
    レトルトを食べる度に、本家の再現性にシビれるという立花さん。事実、アマゾンの中村屋インドカリースパイシーチキンのレビューでは以下のような感想が寄せられていました。


    新宿中村屋のインドカリーのレトルト。
    このシリーズの製品の中で、新宿中村屋のお店で出てくる「インドカリー」に一番近いのがこれでしょう。

    実際の評価も新宿中村屋のインドカリーに近いと。
    しかし、立花さんは本当に中村屋の味を思い出しているのかと疑問に思い、家でレトルト食ってすぐに中村屋本店に向かって本物を食ってみるというアホな行動をした結果…。

    全然違う」という結果になってしまいました。再現性は35%ぐらいで、本当に近いのは高級ブランド「民族レストラン」シリーズや「味文化インドカリー」、一番近いのは缶詰。じゃあ中村屋のレトルトは何を再現しようとしてたのか、そして立花さんは一つの結論に達するのです。

    22
    結論

    『再現しよう』って心意気のほうだったんだ

    なにこのちょっといい話風のまとめ方は!
    相変わらずアホで素晴らしいですね。

    あと、個人的には「てんや」と「天丼 あきば」論争では、天丼にしかスポットが当たっていなかったのはちょっとガッカリかも。「てんや」のキモはそば・うどんセットじゃないかな、かな。そばとうどんセットで頼んでこその「てんや」(偏見)なのに丼だけにスポットを当てて優劣は決められません。

    ついでにいえば、「松屋フリーク」の僕は松屋のオリジナルカレーにスポットを当てたのは胸熱でした。スパイシーなチキンカレー、フレッシュトマトカレーなど松屋のオリジナルカレーはアグレッシブに攻めてくるのを解説したのはマーベラス。一点だけ気に食わなかったのは2006年にぶちかました松屋スープカレーを1コマで済ませてしまったこと。

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    松屋のスープカレー

    「"スープカレーの乱"なんかもあったぞ」と1コマで流してしまいました。
    これはちょっとショックです。松屋のスープカレーは「スープカレー+ご飯」の"プレーン"と呼ばれる一番グレードの低いものしかなかったみたいじゃないですか!当時は、「スープカレー+ご飯+ナン+生野菜+コンスープ」と、これにフライドチキンをプラスしたものの三種類ありました。

    特に生野菜はどうやって食うんだ(ご飯とナンの横に盛られてた)という配置でありながら、あのナンと冷たいコンスープはクセになって何度も通ってしまう程だったのに。1話で尺が足りなかったかもしれませんが、松屋のスープカレーはかなりの拘りがあった幻の消えたメニューなのに、そこをきちっと語って欲しかったという気もします。

    …と何故か熱くなってしまうのも、身近な飯だからこそですよね。
    「めしばな刑事タチバナ」、改めて日常のよく食べる「飯」をテーマにしてるだけに面白すぎる。

    めしばな刑事タチバナ 4 (トクマコミックス)
    坂戸 佐兵衛
    徳間書店 (2012-02-09)

    めしばな刑事タチバナ 3 (トクマコミックス)
    坂戸 佐兵衛
    徳間書店 (2011-10-08)

    めしばな刑事タチバナ 2 (トクマコミックス)
    坂戸 佐兵衛
    徳間書店 (2011-07-30)

    めしばな刑事タチバナ 1 (トクマコミックス)
    坂戸 佐兵衛
    徳間書店 (2011-03-30)