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漫画版「まどマギ」1巻が2月12日、2巻が3月12日に発売。

さて、「AKB49~恋愛禁止条例~」という週刊少年マガジンで連載している、いわゆるAKBを漫画にした最初の作品。私はAKB48なんてまったく興味なかったので、ネタ漫画が始まったと思ったもの。というかどう見ても最初はイロモノ枠でした。


冒頭のナレーションからしてこれです。

20××年AKB48はビートルズを越えた
ベストアルバムは全世界で2000万枚のセールスを記録。CDの総売上は11億万枚を越えギネスを書き換えた。秋葉原での凱旋ライブは、世界同時中継されタイムズ誌をして"地球から戦争が消えた2時間"と評された。
しかし、あなたは知っているだろうか。彗星の如く現れ彼女達を世界のスターダムへと押し上げた伝説の49人目…。"神に推された"メンバーがいたことを―

この漫画はAKB48の49人目の"神に推された"メンバーの話なのです。なるほど、アイドルとしてスターダムにのし上がるのですね。その主人公というのが浦山実である。

この浦山実がAKB48のメンバーとなる物語…。

3
浦山実

男かよ!

男の浦山実がAKB48のメンバー入りを目指す…どういうことなんだってばよ!彼はクラスメイトでAKB48の大ファンである吉永寛子という娘に惚れているわけですが。吉永さんがAKBのオーディションを受けると聞き、その揺るぎない決意に心を打たれ、浦山実も一つの決意を固めるのです。

吉永を合格させてやりたい!!

何の力にもなれないかも知れない。でもじっとしてなんていられません。じゃあどうするのか。浦山実の出した答えは、AKBのオーディションを一緒に受けて吉永さんのサポートをするというもの。いや、お前男だから!

余談ですが、今週の週刊少年ジャンプの投稿コーナー「万物の三本柱」でこんな投稿がありました。

4

1、AKB48のメンバーと友達になる。
2、AKB48のメンバーと結婚する。
3、AKB48のメンバーに加わる。

「普通の男には叶えられない夢三本柱」って、「3」のAKB48のメンバーに加わるなんて、普通じゃない男にだって出来ませんよ。浦山実は不可能に挑戦しようというのか…。男がAKBのオーディション受けてメンバー入りなんて絶対に無理です。絶対の魔女が保証しなくても分かります。

5
オーディション

「浦山実」改め「浦川みのり」。
女装してAKBのオーディションを受けるのでした。その発想はなかった!もはや1話目で完全に出オチです。流行りの男の娘ってやつでしょうか。

完全なイロモノ枠として始まった「AKB49」。後は適度にお茶濁して打ち切りを待つばかり…そんな風に考えていた時期が俺にもありました

信じられない事に、これが回を重ねる度に面白さが加速していくのです。「AKB漫画を舐めてました。どうもすみませんでした」と瀧本のように謝罪しなければならないほど、イロモノだと思ったら激熱濃厚の漫画だったのです。マーベラス極まりです。ただただ面白い。

何よりも熱い!

6
熱い

研究生としてAKBメンバーの凄さを実感し、歌や踊りと日々努力を重ね友情を育む過程の清々しさ。胸が熱くなるな。古き良き時代のマガジンの「スポ根」の系譜を受け継いでいます。熱いのです。燃えるのです。

そして少年漫画王道の「昨日の敵は今日の友」ですよ。みのり達は12期として研究生の中の新人で、先輩の岡部という娘がいます。これが絵に描いたような性格の悪さでみのり達を徹底的にいじめて外道のような面をします。

7
岡部

まさに外道!!
夜神ライトもビックリの顔芸を披露して本音と建前を使い分ける岡部。「要領よくやんなきゃ芸能界なんて生き残れねーって」など、典型的な悪役そのものでした。

しかし、みのりと接するに当たって岡部の心境にも少しずつ変化が起きていきました。そして、みのりがダンスで挫折をし、何も出来ず無力を痛感し泣きながら悔しがっている時、岡部は現れたのです。

「研究生がピンチだって聞いて駆けつけみればこのザマだよ」

8
岡部現る

「ほら汗拭いて衣類脱いで。あたしがセンターやってきてあげるから!」

岡部△!
まるで人造人間編で遅れてやってきたベジータのように美味しい所を持っていきました。かつての敵が仲間となる…これは燃えるってものですよ。他にも実在のAKB48のメンバーが萌える、と見所満載で面白さはどんどん加速していきました。

「AKB49~恋愛禁止条例~」は出オチのネタ漫画でスタートしたはずがいつしかその面白さにぐんぐん引き込まれ、今週号のマガジン(10号)でついに名作となったのです。

みのりの誕生日「生誕祭」。浦山実の学校の教師である奥平先生がみの推しという話。はっきり言って感動して泣いた

ボクがファンを辞めるのは…君がAKB選抜のセンターに立った時だよ

という台詞に胸が熱くなります。アイドルがいるからファンがいる。ファンがいるからアイドルがいるという事に気付くみのり。みのりがアイドルとして覚醒!

9
AKB49は名作となった

「始めてファンだけのために踊った生誕祭。この日生まれたのは浦山(オレ)ではなく、アイドル―浦川みのりだったのかもしれない―!!」

( ;∀;)イイハナシダー

私も、この日に「AKB49」が傑作になったのかもしれないと確信めいたものを感じました。これ収録3巻でしょうか。こいつは全力でお勧めしたいもの。本当に感動して目頭が熱くなります。泣けます。

何が泣けるって、回を重ねる毎に面白さが跳ね上がるのに反比例して出番が減っていくメインヒロインの吉永さんですよ。吉永さんを合格させたいが為に女装までしてオーディションに紛れこんだのに。いつの間にか、歌や踊りのレッスンをする中で当初の目標などわすれ、喜びや悔しさを感じ本気で取り組むようになりました。

吉永さんが空気と化している

10
吉永さん

綺麗にモブに溶け込んでるだろ。ウソみたいだろ、それメインヒロインなんだぜ。

今回の台詞は小っちゃなコマで「奥平先生…!?」の一言のみ。完璧にその他大勢のモブキャラに溶け込んでいます。何が泣けるって、奥平先生にとっては浦山実の同級生である吉永さんは教え子なのにも関わらず完全スルー。吉永さんの存在が空気となっています。もはやエアナガさんです。

エアナガさんまじエアナガさん。
今回の感動の神回でみのりはアイドルを自覚し、当初のエアナガさんを合格させるなんて動機は完全になくなりました。ついにエアナガさんの存在価値がなくなってしまいました。