はなまる幼稚園(11)(完) (ヤングガンガンコミックス)
勇人
スクウェア・エニックス (2011-12-24)

「はなまる幼稚園」最終巻である11巻が発売されました。
これで「はなまる幼稚園」も終了かと思うと寂しいものですね。特に後半は怒涛のラブがコメる展開に傾いてからというもの、毎回ヤンガンの連載で真っ先に読むようになってしまいました。そして園児回だった時に絶望するという。

ぶっちゃけもっとラブがコメる展開を見たかったというのが率直な感想。山本先生が惚れたという上質な素材をもっと料理して我々ブタをブヒブヒさせれたんじゃないかという気もしますが、あくまで園児達が主人公のほのぼの園児漫画なので、そこは仕方がないという気もしますけど。

個人的には主人公・杏が土田先生を後押ししたのが良かったですね。
僕の「はなまる幼稚園」の印象的なシーンっていうと、陰で見ていた、見守るシーンなんですよね。

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見守るシーン

大人が園児を見守るシーンとか、逆に園児が大人を見てたり、山本先生が土田の影の頑張りを実は見ていたり、みんなでほのぼのなハッピーエンドを見守っていたり…と、「はなまる幼稚園」では見守るシーンがよく使われており、使い方が上手くグッときたものです。

この見守る「私だけが見てるのよ」的な視点が僕の心の琴線を刺激しまくるというもの。普段はダメ男なのに、ここぞで男を見せる土田先生なんかは園児をよく見守るシーンがよくありました。杏と柊と小梅が今では仲良し3人組だとほのぼのしたり、雛菊が大人に気を使ったのに気づいてプールを一緒に回ったり…と、名シーンが多いです。

ラストの展開では山本先生が遠くへ行くという事で、土田先生と山本先生がお互いの様子をひっそりと見ており、2人とも大人の顔をする気まずい雰囲気。その様子を見ていた杏が胸熱ですよ。

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杏は見ていた

土田先生と山本先生の気まずい雰囲気を見て状況を察知した杏。
土田先生に「つっちー山本先生に『好き』ってちゃんと言った!?」「このままでいいの!?」と言い、他の園児達と一緒に"つっちーの告白大作戦"を考え、土田先生の背中を後押しするのでした。

最初に土田をけしかけても「もういいんだ」と諦めていたのに、諦めたらそこで試合終了だよの如く見事に土田を動かしていました。なんというかデジャブる。杏の母であり、土田の幼馴染の桜さんと。

桜さんも杏の父親で美術教師だった杏・パパに惚れるも、とらえきれない、先生が遠い、と諦めようとしていました。そんな桜の背中を推したのが高校時代のつっちーでした。

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桜の背中を押したつっちー

「悩むだけ無駄でしょ」
伝わらないなら、伝わるまでがんばれ
―って、俺が悩んでたら先輩は言うよ

諦めかけた桜先輩は土田の言葉に後押しされ、また前を向いて走り出すのでした。デジャブりまくりますね。高校時代の桜さんと、現在の土田の置かれてる状況が。土田も何度も山本先生にアタックしたのにまるで伝わらないと自虐かました事もありました。

そして当時の桜さんと同じように諦めかけた土田先生。
高校時代の土田は明確に描写されたわけでもありませんけど、当時は桜先輩が好きだったんじゃねと思われる仕草や言動がありまくるわけで。高校時の土田と杏がこれまたデジャブりまくるわけですよ。

伝わらないなら、伝わるまでがんばれ
―って、杏が悩んでたらつっちーは言うよ

土田先生が諦めかけて、悩んでいるのを後押しする杏の頑張りに胸が熱くならざるを得ないんですよ!土田先生を見つめる杏の笑顔がヤバイ。

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土田を見守って笑顔の杏

杏の土田を見つめる笑顔の表情。
まるでいつかの少年のようだった…。

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いつかの少年

杏の頑張りっぷりに胸が熱くなりまくるってもの。
高校時代、桜さんを好きだった(と思う)土田が励まし後押ししたように、杏は好きだった土田先生を励まし後押しして、最後はやさしく見守っていました。頑張ったな杏。

だからこそ、その頑張りに「がんばれ」と優しく抱きしめてあげた桜さんにもグッとくるわけですよ。

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がんばれ

最初は桜先輩なら「がんばれ」って言うよと、桜先輩に「がんばれ」と投げかけた高校時代の土田。巡り巡って、世代を超えて「がんばれ」と後押しされた土田先生。その杏にも「がんばれ」と抱きしめた桜さん。回りまわっている、受け継がれる意志的な、なんとも僕の心の琴線を刺激するものです。

杏のがんばるりにでっかい花丸だ!
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