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「惡の華」佐伯さんマジで報われない娘すぎる件
コメント(2)
2012年01月23日

「春日くん、私としよう」
なんでこうなった…
佐伯さん完全にぶっ壊れちゃったよ。ヤンデレのような黒さ…。
…言葉に出来ない。
とにかく凄い漫画だ。読んでて鳥肌が立ち感情が爆発する。心がえぐられてアババババとなってしまいますよ。青臭いけどかっこよい清々しい青春とか思春期とかは真逆を突き進む「惡の華」。ドロドロと黒い気持ち悪くなるぐらいの狂気とか思春期です。でも強烈に引き込まれてしまいます。本当に凄い漫画です。
5巻は表紙通りどす黒い佐伯さんですよ。
読んでてキツすぎる、でも読むのがやめられない、暗黒に堕ちていく佐伯さんがヤバイ。天使が堕天使になったとでもいうのか、正統派黒髪ロング娘が完全にイカれてしまった。ぶっ壊れてるよ!
「惡の華」は思春期特有の厨ニ臭さが僕は好きだったわけですよ。
なんかモヤモヤする比較的(?)普通の少年春日高男が佐伯さんの体操服盗んでしまい、仲村に絡まれるようになって自分の中の新しい扉を開いていく、思春期特有の内面を爆発させる変態達の讃歌である…そんな風に思ってた時期が俺にもありました。
そんなレベルじゃないでね。
もう完全にメーター振り切っちゃいました。頭がおかしい2人の何か、そんな中でも佐伯さんはまともな正統派キャラのはずが、本当は一番頭おかしいのは佐伯さんだったという。春日を押し倒して逆レイプかます佐伯さんマジ頭おかしい。

イカれてる
凄い展開すぎる。
暴走した佐伯さんのはじけっぷりが止まらない!この漫画において「頭がおかしい」というのは最大の褒め言葉であり、佐伯さんの頭のおかしさイカれ具合は抜きんでています。そして、佐伯さんが僕の心の琴線を鷲掴みにしやがるってもの。全体から漂う壊れた感じ、儚げな感じ、虚ろな感じ、なによも報われない可哀相な娘のオーラが半端ない。
佐伯さん無双の5巻。
そもそも正統派ヒロインの彼女がなんでここまでぶっ壊れてしまったのか。そんな彼女が春日に拘る理由が述べられたわけですけど、その理由がまた正統派ヒロインのようで純粋なものでした。

理由
「初めて本当の私を見てくれた人なんだ」
なんで佐伯さんみたいな清楚で性格良しで優等生な正統派ヒロインのような娘がクソムシに拘るのか謎でした。以前に「石ころだった私を宝石にしてくれた」とか抽象的な事を言ってましたけど、好きになった理由は「本当の私を見てくれた」からだとか。なるほど、本当の自分を見てくれたというのは好きになるというのは理解できます。
なんでも、最初のデートで本の話をしてくれ、目をキラキラさせて聞いたこともない誰も知らない本の話をし、何を言っているのかよく分からなかったけど楽しそうに一生懸命話すのを見て、「僕は他の人たちとは違う」「人と違うものでも好きなものは好きなんだ」と言ってるように思い、羨ましいと感じたそうな。
というのも、佐伯さんはワクからはみ出さず、色んな習い事をし、いつも優等生で大人が「好きでいて欲しいもの」をしてきて、それはずっと無理してきたんだと気付いたから。だから春日は本当の自分を見てくれた、という。理解できるようでいまいちピンとくる理論。それ本当の佐伯さんを見てたのか、と。
いい娘でいる優等生を無理してたと述べる佐伯さん。「ずっと無理してきたんだなあって…私、本当は…本当は…」、と言葉につまるも、本当はワクからはみ出したかったと言いたげでした。それに気付かせてくれたのは春日でしょうけど、ぶっちゃけ春日は本当の佐伯さんなんて見てなかっただろっていう。

ミューズ、ファム・ファタールの佐伯さん
1年の時から佐伯さんを好きだったという春日。
誌神(ミューズ)、オレの運命の女(ファム・ファタール)である、天使であると述べていました。そう、春日はワクからはみ出さない、優等生の良い子で無理をしている佐伯さんが好きだったんです。だからこそ告白したのも「純粋にプラトニックなお付き合いをして下さい!」というもので、本当の佐伯さんなんて見ていませんでした。
無理をしていたという、優等生の良い子の佐伯さんは本当の佐伯さんじゃないけど、春日が好きだったあがめていたのは無理をする佐伯さんのほう。山の中でも、「ずっと天使のままでいてほしかった…」「生身の佐伯さんに向き合いたくなかった」と述べるなど、佐伯さんは憧れであり、あがめたりするものであり、天使である、女神であると述べていました。
春日の求めていたのは、ワクじゃらはみ出さない、大人たちが「好きでいて欲しいもの」で、色んな習い事をする優等生の無理をしているという、虚像のような佐伯さん。あくまでも天使で女神を求めていました。4巻で佐伯さんに押し倒された時も「こんなの佐伯さんじゃ無い」と、実際の佐伯さんを拒絶していました。

佐伯さん
「春日くん言ったよね、あのとき…山の上で、生身の私なんて見たくなかったって…。見てよ…触ってよ、私は人間なの!」
春日が求めていた佐伯さんは、 ワクの中にいていて、習い事をして優等生で、大人たちから「好きでいて欲しいもの」でした。そんな佐伯さんこそ女神で天使であると例えていました。当のそんな優等生をする、春日が天使とか女神と例えたことを無理をしていた、本当はそんな娘でなくワクからはみ出すのを羨ましい、気付かせてくれた本当の自分を見てくれた(実際は見てない)春日が好きになった、と。
めちゃんこ報われない娘属性じゃないですか!
だって本当の佐伯さんはいい娘の優等生をするのを無理してた、それに気づかせてくれたからこそ春日が好きになったのに、当の春日は虚像の無理をしてた佐伯さんが好きで天使で女神である、と。人間なのって、春日が好きなのは無理をしてる虚像のような佐伯さんで、人間の等身大の佐伯さんなんて求められてれいないのに…、ままならない、佐伯さんマジ報われない娘すぎる。
しかし、4巻では低空飛行でピークは3巻だったと思わせておいて5巻でのこの展開、着地点も見えないし、今後どうなるのかまったく読めない凄い漫画になったものです。