ONE PIECE 65 (ジャンプコミックス)
尾田 栄一郎
集英社 (2012-02-03)
「ワンピース」65巻が発売されました。
魚人島編もいよいよ大詰めで、ふかぼしとルフィの「友達じゃねェか!」のやり取りはグッときてしまいますね。個別の感想はジャンプ掲載時に書いてますので、そちらを参考に。

637話、「ワンピース」受け継がれるサクラ王国と方舟ノア
638話、「ワンピース」ユバとかデッケンさんとか
639話、「ワンピース」デッケンとホーディ
640話、「ワンピース」魚人島頂上
641話、「ワンピース」ホーディ・ジョーンズ
642話、「ワンピース」受け継がなくていい意志
643&644話、「ワンピース」超クソ熱い件
645話、「ワンピース」黒ひげのかぎ爪と何も受け継がない
646話、「ワンピース」天空の美少女

また最近は恒例となったキャラの子供時代
63巻では王下七武海64巻ではルーキー達の子供時代が描かれていました。65巻ではガープ、センゴク、赤イヌ、黄ザル、青キジの5人の子供時代が描かれていました。ガープはルフィというかエースの子供時代にそっくりです(鉄パイプ持ってるし)。センゴクは習字で「戦国」と書かれてますけど、漢字表記だと戦国なんでしょうか。

興味深かったのは3人の大将の子供時代ですよ。

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黄ザル/赤イヌ/青キジ

ボルサーノは今では考えられないような幼少時代ですね。貧乏な苦学生という感じです。サカズキは屈折した正義を子供の頃から持ってるのかという印象。血まみれのズボンは返り血でしょうか。

乗った船にドクロ掲げれば海賊船、カモメ掲げれば海軍船」とはトムさんの言葉。ドレークが子供の頃にカモメ・海軍に憧れ、ルフィはドクロ・海賊に憧れたのとは違いカモメもドクロもなくただ「正義」と。クザンはなんぞこれ。泥棒のような格好ですけど、これは荷物でしょうか。まるで孤児みたいです。ちょっとこの3人がどういう経緯で海軍に入ったのか興味深いです。

尾田っちはこの3人の掲げる正義を以下のように述べていました。

赤犬はロビンの故郷"オハラ壊滅"に見て取れる、悪は根絶やしにという考え。青キジは実はその当時「燃え上がる正義」という正義をかかげていたものの、彼は悩み続け、確固たる意志で「だらけきった正義」という正義をにいきついたようです。そして黄猿は、それらを俯瞰に眺め、一番いい立ち位置を決めたのでしょう。

赤犬は「徹底的な正義」、黄猿は「どっちつかずの正義」、青雉は「だらけきった正義」というものを掲げているそうな。海軍に入って考え方を変えたのが青キジと黄ザル。恐らく子供の頃から一貫して考え方を変えてないのが赤イヌ。なかなか面白いですね。センゴクも大将になって考え方を変えた節がありましたが、もう1人海軍で正義の考え方を変えたと思われるのがスモーカー。いや、むしろ自分の正義を通すために考え方を変えた男。

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スモーカー

「ワンピ」史上で初めて自然系(ロギア)の実の能力者として登場し、ローグタウンからルフィを追っかけている男。初登場時では大佐だったのが准将に出世して現在は中将にまでなっています。

そもそもこの男は元々海軍上層部の命令を従わない厄介者であり、出世意欲など何もなさそうなイメージでした。事実、ローグタウンを管轄するという仕事をほっぽり出して独断で麦わら一味を追いかける為にグランドラインに突入していきました。「おれに指図するな」、と。

そのままストーカーのようにルフィを追いかけるスモーカー。
この男はなんでここまでルフィに固執するのでしょうか

アラバスタではルフィによって行われた"クロコダイル討伐"を海賊の手によって行われたという事実を揉み消したい世界政府の上層部から、スモーカーの手柄となって一階級昇進という勲章を授与されるはずでしたが、スモーカーは堂々と言ってのけるのでした。

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勲章いらん

おい…君…政府上層部のジジイ共に伝えてくれるかね
「クソ食らえってな」

かっこいいですね。
あくまでも自分の信念を通すというスモーカー。一階級昇進の勲章を蹴ってしまいました。出世する事よりも信念を通したスモーカーですが、この男は再登場した際には何故か考え方が変わっていました。准将に出世していました。

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必要なのは"地位"

海兵は海兵…海軍が組織である以上、大佐で我を通すのには限界がある…。おれ達の今必要なのは"地位"だ

一体、スモーカーに何があったんでしょうか。
今まで大佐でも上層部の言う事をまったく聞かずに我を通してきたのに、我を通すには限界があるとか言いだしちゃっていました。しかも「おれ達」という言い方が熱いですね。当然たしぎも含んでいるんでしょう。

負け犬は正義を語れない、力なき者に選べる正義無し…グランドラインとはそういう海であり、「もっと強くなってみせろ」と力の必要性をたしぎに述べていたスモーカー。力が必要と言っていたのに、今度は地位が必要という。力だけでは限界を知ったのでしょうか。准将に出世してるけど、クロコダイル討伐の手柄は受けたかどうかは不明。何があって地位が必要と思うようになったのか。

そして現在はスモーカーは中将、たしぎは大佐になっています。
これは我を通すにはもってこいの地位に思われます。0巻では、中将から大将の出世を蹴ったガープが以下のように会話してました。

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ガープ

クザン、「ガープさん、また昇格ケッたんでしょ!」
ガープ、「自由にやるには、これ以上の地位はいらん

どうやら海軍の中では中将というのは我を通して自由にやるにはもってこいの地位のようです。今のスモーカーも我を通して自由に出来るという事でしょうか。

また、スモーカーといえば過去が気になるというか自分の経験を元に喋ってる節があり、台詞や海賊の捉え方も意味深です。エースを捕まえようとすれば「おれが海兵で、お前が海賊である限りな…!」と、エースにつまらん理由とダメ出しされたのを始め、スモーカーの海賊というものに対する発言は意味深なものばかり。

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海賊とは

"海賊"は…どこまでいこうと"海賊"なんだ!!
「つい最近まで同等だと思ってた奴らが悪名上げてどんどん駆け上がってく」
この海じゃ駆け上がらなきゃ死ぬしかねェ事を奴ら(麦わら一味)は知ってるんだ

めちゃんこ意味深な発言の数々。海賊に対するスモーカーの捉え方には信念のようなものがあります。それも自分の実体験からくる重みがある。海賊はどこまで行っても海賊、グランドラインの海賊は駆け上がらなきゃ死ぬ、海兵である限りはは海賊を捕まえる…スモーカーはなぜ海軍を目指し、海賊を捕まえ、ルフィに固執するのか。描かれるか知りませんけど、過去が気になる男すぎる。

そして、ルフィが海賊王を彷彿させるエピソードはレイリーや海王類も語っていますが、作中で一番最初にそれを見たのはスモーカーです。ローグタウンでルフィが処刑される寸前に笑った事に驚きロジャーと同じ様にと述べていました。

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ロジャーと同じだ

この町であの死刑台で笑った、海賊王G・ロジャーと同じように!

冷や汗をかいて驚愕。
まるで自分もロジャーの処刑を見ていたかのような言い回し。アニメでは実際に見ていました。0巻では、後に大海賊となるシャンクスとバギー、ミホーク、モリアさん、クロコダイル、ドフラミンゴ…という錚々たる面子が立ち会い何かを感じた海賊王の最期。命の火を世界中に業火にさせ大海賊時代を開き海賊が増えまくりました。

現在36歳のスモーカーは当時12歳
12歳の少年はロジャーの処刑を見てどう影響され海軍を志したんでしょうか。大海賊時代の始まりで、大半はロジャーの処刑を見た後に海賊を目指し、名を馳せたもの多数。なのに海賊ではなく海軍になったスモーカー。ロジャーの影響を受けて海賊を目指さなかった男ってところか。ロジャーと同じように笑ったルフィに固執するのはロジャーの最期を見たからこそルフィに拘り何か思うところがあるのか。

何よりスモーカーの発言で最も気になったのは、アラバスタの動乱が始まる寸前でのたしぎへ言い放った言葉。麦わら一味を追うか国王軍に加勢するかと問うたしぎに「任せる」と、「自分で決めろ」と、「お前の正義に従え」と述べた後…。

「この国のたどる結末をしっかり見ておけ」
「滅ぶにせよ、生き残るのせよ」
時代の節目にゃ、こういう事態が必ず起こる…!!

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意味深すぎる

どういう意味だったんだろうか。たしぎも言葉の意味を理解できず「…?」となっていましたけど。これも自分の実体験のように述べてるのが気になるところです。スモーカーは過去に「時代の節目」を目の当たりにしたのでしょうか。国ではないけど海賊王の最期というのも時代の節目ですけど、それを指してるのか。

なかなか重要キャラのスモーカー。
中将になって我を通して自由に動けるようになったと思われるし、ルフィに海賊王的なただならぬ何かを感じて追いかけ続け、ついに新世界でスモーカーとルフィが相対するとか胸熱じゃないですか。

海賊と海軍で敵対する立場なのにルフィに「おれ、お前嫌いじゃねーな」と言わしめたスモーカー。たぶん海軍でルフィに気に入られた唯一の人物。コビーを入れれば2人だけど。ルフィが気に入った人物は、麦わら一味の仲間を筆頭に、ガイモンさん、クロッカス、Drくれは、ビビ、アイスバーグとか、仲間に勧誘したようなめちゃんこ良い人なので、スモーカーも良い人なのは明白。それでも、「おれが海兵で、お前が海賊である限りな…!」とエースに言い放ったように相対するのか。

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スモーカーと相対する予感

魚人島編のホーディとデッケンがしょぼ過ぎたので、大物スモーカーと相対するとかワクワクするな!

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