まーた「ネギま!」の赤松健先生が面白い事をツイートしていた。

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「魔法先生ネギま!」がマガジン15号で完結するようですが、地味に「さよなら絶望先生」も連載終了間近なのです。突然3年生に進級したり、単行本29集で表紙を飾る予定の加賀愛が裏表紙になったり…と、終了を匂わせる布石はありました。でも、それは壮大なブラフではないか、という思いもありました。

しかし、今週のマガジン(12号)掲載の「さよなら絶望先生」。
290話「出席番号二十三の瞳」を読んで、本当に終わりそうな超展開に突入してしまったのでした。そもそも290話というのは久米田漫画の中で最長寿を記録した瞬間でもあります。「かってに改蔵」超えである

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「かってに改蔵」289話最終回

単行本の巻数は既に抜いてましたが、「さよなら絶望先生」は「改蔵」に比べるとコミックが薄いから話数は抜いていませんでした。1巻あたりの単行本は「絶望先生」10話収録、「改蔵」11話収録。ですので、290話は名実共に「かってに改蔵」289話を抜いた記念すべきものなのです。

ネタは共感覚(シナスタジア)。人の中には我々が見たり聞いたりするものに対して、別の感覚を伴って受ける人がいる。ただの文字の羅列が共感覚の持ち主には色が付いて見えたりするというもの。そんなわけで、常月まといも共感覚がある、文字に色がついて見えると言い出すのですが…。

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見える!私にも色が見えるぞ!

共産党(赤、赤、赤)
公明党(青、黄、赤)


なんぞこれ。
さらに「光ツ矢(灰、灰、灰)(黒、黒、黒)(黒、灰、黒)」とか、金正恩が登場して金に見えるとか、もはややりたい放題です。まるで明日を捨てたジャックハンマー状態です。まあ、どうせ最終回近いしな!

しかし、久米田先生の描く政治家は味があるリアル顔なんですけど、今回登場した金正恩は特に素晴らしいですね。

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金正恩

小節あびる「金に見えます
木津千里「てか、金でしょ

と、ここ最近はネタが非常に濃く面白いんですけど、今回のキモはそれどころじゃありません。怒涛の展開なのですよ。

小節あびるですよ。彼女は常に左目に眼帯をしているじゃないですか(たまに右目の時もあるけど)。それが、286話の最期には眼帯をしていませんでした。夏に時期が飛んで卒業後だとは思いますが、なぜ眼帯をしていなかったのか、最終回に向けての壮大なネタフリか…と思ったものです。それがマジくさいという。

そもそもあびるはの怪我は動物とじゃれ合って追ったものが殆どでした。しかし左目の眼帯だけは動物から受けた怪我ではありませんでした。2006年、携帯番号ポータビリティ制、つまり他社のメーカーに変えても番号そもまま持越し出来るという、今では完全に賞味期限切れてる話で持ち越しネタをした時…。

あびるは左目について語りました。

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72話

「私、幼い頃怪我をして角膜移植を受けたんです」
「いつもどうしてもフラッシュバックする数字があって…この目が憶えていたんです。前の持ち主をひいた車のナンバーを」

あびるの左目は動物とジャレて負った傷ではなく角膜移植を受けたもの。その左目は前の持ち主を引いた車のナンバーがフラッシュバックするというのです。そんな残像ポータビリティ。

さらに、あびるで疑問だったのは絶望先生の兄・糸色命の病院に通院してる節がある事。まあ、体中が怪我だらけですので病院に通うのも普通っちゃ普通なんですけど。

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絶命先生の病院

あびるの左目は幼い頃に負った怪我で角膜移植してる、絶命先生の病院に通院してる。この辺りがガッチリ繋がったのが今回のエピソードなわけです。額縁が落ちて、あびるの眼帯の包帯が取れてしまいクラスにいる絶望少女達がが風浦可符香に見えてしまうという謎の現象が発生。

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絶望少女達が可符香に見える

どういう事だってばよ!
いや、正確に言えば風浦可符香に見えたのは、木津千里と日塔奈美と大草麻菜実と藤吉晴美と加賀愛と音無芽留と大浦可奈子と三珠真夜の8人。一緒にいた根津美子と丸井円とことのんの3人は可符香になっていません。見えてません。

可符香に見えて混乱し、糸色病院に行くことに。
学校は早退したわけですけど、その時のあびるを見つめる絶望先生の表情が意味深に何か知っていそうな顔で見ていたのは印象的です。で、病院に行って診断をした時…。

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糸色病院にて

確かその左目の角膜…
幼い頃、事故に遭い高校入学前に移植を受けました
提供者について何か知っておりんじゃないですか?
例え知っていたとしても…『守秘義務』ってものがあってね

なにこの会話…。

頭が「?」になるも、あびる自信も鏡で自分を見ると可符香なのです。
「彼女の、その眼差しはまるで母のように優しく慈愛に満ちていました」という感想が出る程、可符香の眼差しは慈愛に満ちており、マアムに膝枕さらた時のヒュンケルのように聖母と思ってしまうもの。

真っ先に思いつくのは、あびるの左目のドナーは可符香って事ですね。そして72話のあびるの台詞では、左目のドナー、前の持ち主は交通事故に遭ってひいた車のナンバーがフラッシュバックする…。えっと、可符香ひょっとして交通事故で死んでる?そういえば287話の卒業写真には可符香だけ映ってませんでしたけど。

「行け!南国」でも「改蔵」でも最後は作風をガラッと変える事に定評のある久米田先生ですので、なんか切ない系の話になりそうな匂いがプンプンするんですけど。影武者まで登場して、次回がどうなるかドキがムネムネする。