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「ハンター×ハンター」アリ編が超感動的だった件
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2012年04月23日
「あまあま」1巻が発売されました。
「2012年度悶死セレクションゴールドメダル確定」とオビに書かれている通り、甘々なのである。いわゆるカップルがイチャイチャするのを頬を緩めてニヤニヤする系統。表紙のメインカップルは熟練のカップルで事後描写が多い中で、たまに見せる初々しいシチュが僕の心の琴線に振れます。そしてメイン2人の友人カップルの初々しさが僕の心の琴線を鷲掴みにします。
鷲掴みなんだってばよ!
手を繋いで目が合ってという流れで悶絶して部屋中ゴロゴロ転げまわるというもの。間に挟まる、脇役の高梨&神崎カップルがツボすぎるというもの。
<関連>
・「7時間目の音符」ニヤニヤしまくるシチュ祭りですよ!
さて、「ハンター×ハンター」30巻が発売されました。
HUNTER×HUNTER 30 (ジャンプコミックス)
posted with amazlet at 12.04.22
冨樫 義博
集英社 (2012-04-04)
集英社 (2012-04-04)
もうね、本当に素晴らしいの一言です。
アリ編の完結です。ぶっちゃけ風呂敷広げ過ぎて畳めないと思ってました。「幽遊白書」の魔界編みたいな尻切れトンボになるんじゃないかと杞憂していました。それがなんという見事なラスト。畳みっぷり。もはや最高と言わずして何という。
もうねマジ泣きですよ。ジャンプで掲載された時も泣きましたけど、コミックでまとめて読んで改めて号泣するというもの。
<関連>
・「ハンター×ハンター」最後はどうか、幸せな記憶を!
・「ハンター×ハンター」面白すぎ泣いた!
・「ハンター×ハンター」おやすみなさい…メルエム…
既にジャンプ掲載時に述べたけどもう一度言う。
メルエムとコムギの2人が最高すぎるんだってばよ。
王・メルエムは絶対の存在。
王は王でそれ以外の何者でもなく唯一無二の絶対の存在。生命の頂点に立つ事を許された存在。それがアリの王であると述べられていました。しかし、王自身は自分の存在意義に疑問を持つようになっていきました。
何の為に生まれて来た…?
「余は、王だ。だが余は何者だ…?余は一体、何の為に生まれて来た…?」(260話)
「余は何者だ…?名もなき王、借り物の城、眼下に集うは意志持たぬ人形。これが余に与えられた天命ならば、退屈と断ずるに些かの躊躇も持たぬ!」(261話)
自分が何者なのかと疑問を持ち、王という生命の頂点に立つ事を退屈と断ずるのでした。王とは全ての生物を統べるもの。絶対の存在。生物の頂点に立つという使命。そんなものに一体何の意味があるのか。自分が何の為に生まれて来たのか。そう疑問を持ったメルエムが、最後に辿りついた答え。
そうか余はこの瞬間のために生まれて来たのだ…!
メルエム
「…そうか余は、この瞬間のために生まれきたのだ…!!」
コムギ
「ワダすはきっと、この日のために生まれて来ますた…!」
両者が同じ思いで最後の軍儀を打つのに泣く。
メルエムはコムギに対して「何なのだ?この生き物は…!!余は…こいつをどうしたいのだ…!?」と困惑した末に、最後に「毒に侵され長くない。最期を…コムギ、お主と打って過ごしたかった。」と述べるメルエムに胸が熱くなるしかない。あらゆる伏線を見事に回収しているのが30巻317話ですよ。
「総帥様のお名前は何とおっしゃられるんですか?」(256話)
「余の名はメルエムだ」(317話)
「余はこいつをどうしたいのだ…?」(257話)
「最期を…コムギ、お主と打って過ごしたかった」(317話)
「余は一体何の為に生まれて来た…?」(260話)
「…そうか、余はこの瞬間のために生まれて来たのだ…!」(317話)
317話「返答」はあらゆる返答が詰まっていました。
名前の返答、コムギをどうしたいのかという返答、メルエムが生まれて来た意味。それらの質疑に返答し答えを出したメルエムに胸が熱くなりまくる。
何よりも最期の対局の軍儀が感動ものですよ。
以前にコムギは孤狐狸固(ココリコ)を死路であると言い、それは死んだ我が子であると。
孤狐狸固(ココリコ)とは
「総帥様のお考えになった"離隠"は正すい名前を"孤狐狸固"といいますて。ワダすが考えますた。10年位前です。」
「このコを殺すたのもワダすです。孤狐狸固を考えた1年後…国内の名人戦で相手が孤狐狸固を仕掛けてきた時…この手に…気付いてすまったんです。勝負には勝ちますたが、それ以降このコは公式戦や書物からは姿を消すますた」
「総帥様がワダすと全く同ず戦法を考え出すたことはすごく…光栄で感動で心が震えますた。まるで…一度死んだ我が子が生き還ったような…そんな気がすたんです。だからもう一度この子の命を消すのが忍びなくて、少す…迷いますた」
孤狐狸固(ココリコ)はコムギが考え出した一手。
コムギはこの孤狐狸固(ココリコ)を「このコ」「我が子」と自分の子供であると述べていました。我が子を産み出し殺したという。そんな孤狐狸固(ココリコ)が再び蘇り、さらにその先へ進化するのだからたまりません。
孤狐狸固(ココリコ)が蘇り先に成長する
コムギの我が子である孤狐狸固。死んで蘇り、さらにその先へ進化していく。さしずめ、蘇り成長した生まれ変わった孤狐狸固はコムギとメルエムの子供といったところか。泣かせてくれるぜ。
また決め台詞のように「二度言わすな」と言い続けたメルエムも良い。
「二度言うな」というメルエムの決め台詞は、何で投了しなかった、さっさと打てと…脅し文句のように使っていました。それが最期に使った「二度言わすな」という台詞は、まったく脅し文句でもなくニヤニヤするやり取りで使われるんですよね。
二度言わすな
「様はいらぬ」
「二度言わすな!様はいらぬ!」
その後もコムギは「メルエム様」と呼んでいたけど特にお咎めなし。
メルエムの決め台詞「二度言わすな」というのは「殺すぞ」と同じ意味合いで言ってたと思うんですが、最後の「二度言わすな」というのは胸がきゅんきゅんするようなラブがコメるやり取りじゃないですか。
そしてラストは号泣必至ですよ。
手抜きのような真っ黒の背景にコムギとメルエムの会話が木霊する。
メルエム「コムギ…いるか…?」
コムギ「はいな、いますとも。どこにもいきません」
メルエム「コムギ…いるか…?」
コムギ「はいはいいますとも。さあもう一局負けた方からですよ!」
メルエム「コムギ…いるか…?」
コムギ「はいなもちろん、メルエム様の番ですよ」
メルエム「コムギ…?コムギ…?いるか…?」
「二度言わすな」という決め台詞を持つ者が4度も同じ事を言うという。最期の瞬間は何度も繰り返して「コムギ…いるか…?」と問いかけていました。何度も言う、何度もコムギの返事を確かめるメルエムにグッとくるというもの。絶対の王だからこそ、二度も同じ事を言わせるなと述べ、最後は「コムギ…いるか?」と何度も同じ事を繰り返すっていうね。なんて人間らしいんだ。
そしてラストの息絶えたメルエムに涙腺崩壊というもの。
死に様
その姿は、コムギが龍星群(ドラゴンダイヴ)で腹部を貫かれ、メルエムが「見紛う事なく優しさに溢れていた」「一個の生命に対する慈悲溢れる振る舞い」と優しくコムギを膝に乗せていた時と同じ格好。コムギも同じく、優しさに溢れ、慈悲深くメルエムを抱いていました。
最後までメルエムの表情が見えなかったのも上手い。コムギを抱く時、顔が真っ黒だった表情をネテロ会長は人間と例えていました。最期にコムギに抱かれて逝った表情も人の表情だったのでしょうかね。なんとも刹那的で感動しまくりです。
アリ編は今までにない絶望的状況でドキワクしたものですが、最期にメルエムとコムギが全て持っていきました。それが感動もので大満足ですよ。なんという綺麗な畳みっぷりなのか。
317話では初々しいカップルのような2人が、318話では「そばにいて…くれる…か?」「はなれた事ありませんよ。ずっと一緒です!」「コムギ…」「はいはい何ですか?」「ありがとう」「こちらこそ」と、何十年も連れ添った老夫婦のようでした。最期に数局軍儀を打って、初々しいカップルが生涯を共にした仲睦まじい2人になってるとか胸熱すぎる。
しかしアリ編は完結しないかもと途中で思っていたのに、見事に風呂敷畳んでくれましたね。まじ感動ものでした。そりゃパームだって泣くよね。
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