数ある罵倒の言葉で、「変態」があります。辞典で「変態」という単語を引いてみると…。

形や状態が変わること。また、その変わった形や状態。
「変態性欲」の略。また、その傾向のある人。

つまり、普通じゃないということ。 さて、あるシーンで感動したとか笑ったとか萌えたとか燃えた、といった感想。数多くの読者に「変態だった」という素晴らしい感想を貰った漫画。そんな変態が、私は大好きだぁー!!

オタクを狙ったオタクの為のオタク漫画というのは、数多くありますが、「桃色シンドローム」を読んでビックリするのは、もはやダメ人間すぎることです。


ある日、秋葉原のエロゲーショップの地下で、裸の美少女を発見。裸の美少女は第二次世界大戦に作られた兵器人形でした。主人公、スミヤには、彼女に魔法少女モモと勝手に名付けて、立派な魔法少女を目指して日々、教育調教していく話。

と、一見すれば一つ屋根の下で美少女と暮らす魔法少女ものに見えて、何かが決定的違うのです。何かが違うのか…、ぶっちゃけ一言でいえば変態である、と。2巻のオビには以下のようなコメントがありました。

―マスター、美少女をおかわりだ!!
レビューのほぼ全てに「変態」の文字が躍った問題作、再び。兵器少女の魔法少女換装計画は、まだ始まったばかり。
さよなら健全

健全と決別してしまいました。

注目すべきは、パンツのはいてなさっぷりですよ。初期の格好が裸にマントと、それはそれは素晴らしい格好でした。後に、無事(?)服を着用するわけですが、パンツを明らかに履いていません。裸の美少女を拾ったら、服は着せてもパンツは着せるなですよ。

1
はいてない

パンツについては、作者の高橋ゆうき先生がご自身の日記で、以下のようにおっしゃっていました。

今まで「桃色の女の子はパンツはいてないの?」と聞かれても貝のように口を閉ざす程度の事しか出来なかった虫ですが、今月の内容についてははっきりとお答えする事が可能です。今月の桃色さんは皆パンツはいております。もう今月は正直パンツ描きまくりました下半身が見えてるコマでは殆どパンツを描いたと言ってもいいでしょう。むしろ高崎ゆうきはパンツだと言っても過言では無いかも知れません。

ええい!4巻はまだですか。

見た目はロリロリの少女なのに、60年前の兵器なので年齢は大丈夫。どう見ても小学生の幼女な先生、白人幼女だけど60年前の(ry
大人の事情は全てクリアしています。マーベラス!また、魔法少女への教育はとても素晴らしいものです。

2
魔法少女目指して

ん…んぅ…う…っ。も…もう…もうだめ…っ。だってスミヤっ、こ…これ食いこん…っんぅっ…あ…っ、あ…っ、あっ…あ―っ!!!

ちなみにホウキにまたがってい飛ぶ練習。しかし、ノーパンでホウキにまたがって食いこむってことは、つまり…オッケーイ!うん、頭がどうかしているよね(褒め言葉)。これは素晴らしいHE・N・TA・I

4社がこぞって刊行!驚異の新人、河内遙フェア開催

それぞれの単行本には4社合同の帯が付き、店頭には各単行本に登場するキャラクターが集合した、河内描き下ろしのポップが飾られる予定。わずか1カ月の間に4冊連続刊行という偉業を成し遂げる驚異の新人、河内遙に注目だ

というわけで、驚異の1ヶ月に4冊発売です。


特に注目すべきは、「ケーキを買いに」。ケーキ屋、ムッシュ・イノダを題材とした連作オムニバス漫画。何かをテーマにした連作短編というのは結構ありますが、ケーキ屋を題材というのはセンスが凄いです。

どういった話かといえば、ケーキ屋の娘に高校時代に先輩(男)のフェラチオされていた事を思い出す中年男、同級生のオナニーを見るメガネっ娘委員長、太った女性に興奮するツンデレなメガネ男子、男のチンコを見たい願望を持つ女子高生、浮気相手の男を下半身丸出しでベランダに出して萌えるドS女…。どうみても変態しかいません。本当にありがとうございました。

オビにも「エロス的、ヘンタイ的日常!?」と書かれており、それはそれは素晴らしい変態達の共演です。特に注目したいのは2話の「スポンジ」です。こちらも完璧な変態。

酔うとキレる沸点が著しく下がる彼氏を酔わせて、暴力を振るわれる事を望む彼女は大興奮。

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大興奮

鼻息を荒くして目が輝いくほど大興奮です。彼女の願望は暴力を振るわれるだけではありません。

「ある日、ただの肉の塊になった私を、あなたは解体して挽き肉にしてパイを焼いて、食卓でムシャムシャ召し上がるなんてステキ」

つまり、好きな人に殺されて食べられたいという願望を持つドM女。こんな妄想ハレンチかと思っているわけですが、そういうレベルじゃないです。暴力を振るわれそうになれば、子宮に響く痛みが欲しいと、素晴らしい変態です。

刮目すべきは、ぼぼ全ての話が変態的でありながら寸止めなこと。ギリギリで第一歩を超えませんでした。なんとかこちら側に…すみません、やっぱどう見てもHE・N・TA・Iです。

男の子のちんちんと心の問題を描き、切なさ全開の「BLUE(AA) 」が有害コミック指定を受けても作風をまったく変えなかった山本直樹先生の十余年に渡って描かれた作品をセレクトした短編集が発売されました。


山本直樹先生の凄いところは、エロと変態的な作品なのに、心にビビっと響き、切なさ全開でセンチメタなるところ。特に表題作の「夕方のおともだち」は半端ではない切なさです。

ある町で暮らす公務員ヨシダがドMで、日々SMクラブに通っていました(当然Mコース)。アレな性癖の持ち主ですが、日常生活では隠しています。そんな彼に思いを寄せる同僚の娘がいれば、自分のドM
っぷりを披露して振りました。

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Mっぷりを披露

そんな彼には、忘れらない女性がいたのでした。それは初めてSMクラブに行った時に出会った女王様ユキ子さん。そして、ユキ子さんに再び出会い、懐かしの徹底的な調教をされ、喜びに浸るのでした。うん、素晴らしい変態ですね。

ユキ子さんが最後に命令した海に沈めてプレイ。実は、このプレイはユキ子さんが、まだSMクラブにいた頃に最後にプレイしたもの。M男も、何度も夢に見ていました。

以前、ユキ子さんには同じプレイをされた時、「お前みたいな最低のブタは、もう死んだほうがマシだよ。いいかい?あたしが許すまで、おまえはそこから動いちゃいけないよ。そしてもうすぐ満潮になる。お前はあたしの言いつけを守って、溺れ死ぬのさ。」と命令されました。

そしてヨシダは生き延びる道を選んだようで、溺れ死ななかった事を悔いているようです。それが再び同じプレイに廻り合ったのでした。

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以前のプレイ / 再開した後のプレイ

最後にユキ子さんは「生き延びたければ生き延びればいい。生き延びて、このくだらない町に永遠に放置されるがいいさ。」と言い残しました。そして、ヨシダは、生き残ることを選んだのでした。海岸に花束を投げるシーン、最後の感傷的なシーン、最後の命令を胸にしまい「」ここにいろって、と呟き最後まで忠実な犬だったヨシダ。なんともセンチメタルな気分にさせやがります。

エロの中に幻想的でリリカルな雰囲気。ヨシダのトゲつきの鞭で背中を斬り裂かれる度に、亀頭に虫ビンを突き刺され、おろし金で血まみれになった尻にタバコをかけられ、何度もイっては快楽のあまり気絶する性癖は、最高のHE・N・TA・Iです。

大学生の日常生活を描いた漫画は数多くありますが、「変ゼミ」はキングオブ変態漫画の座に相応しいですね。


ある大学のゼミの話ですが、ゼミの名称「変態生理ゼミナール」からして何かが狂っています。出てくる登場人物が全員、頭がどうかしています(褒め言葉)。1・2巻のオビには西尾維新さんが以下のようなコメント。

馬鹿な…変態しかいない…!(1巻)
読んでも読んでも変態だ…!(2巻)

1巻を読んで戦慄し、2巻で混乱。次は恐怖を覚えるのでしょうか…。とにかく、変態のオンパレードで頭が狂ってきます。個人的に注目しているのが、水越美和子。

食糞家にウンコを提供し、性行為の盗撮を容認し、罵倒されたり嫌味を言われたら感じるマゾで、つねに色々と妄想。挙句に、講義中にローター突っ込んでいるは、女体盛りされてハァハァと興奮するは…、どこからどう見ても完璧に変態です

例えば、ゼミ生が集まって闇鍋をする時、溶き卵(変態用語で精液)を入れるかと議題が上がれば、ヨダレを垂らしながら大賛成。部屋が真っ暗になれば、うふふと不気味な笑い声を上げながら妄想。

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妄想

明かりがついた時は、ビクビクを体が震えて、何かをし終えた清々しいものでした。素晴らしい変態です。「変ゼミ」は、「変態生理ゼミナール(AA)」をリメイクした作品ですが、変わらない真性具合が素晴らしい。マーベラス!

また、主人公松隆奈々子は変態的な思考はない常識人なのですが、話が進むにつれて、どんどん後戻りできないぐらい進んでいきます。登場するゼミ生の変態度の高さに禍々しい共感を覚えるもよし、一般人が汚れていく様を見るも良し。

特に、逸材なのは変態どもの共演の中で、確かな純愛があること。変態ネタのオンパレードですが、地味にラブでコメるシーンはニヤニヤものです。市河とあんな、田口と蒔子の言動にはオッケーイと叫ばずにはいられません。

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コンドームを取ろうとして手が触れ合う

常に濃度の高い変態ネタで慣れているせいで、たまに飛び出す純なラブでコメり具合の破壊力は、とてつもないです。

素晴らしき変態達の織りなす話しは、とにかく素晴らしい。ド変態な内容なのに、出てくる女の子がみんな可愛いのだから手がつけられません。人には勧められないと称えられるだけはあります。これが何度も重版されて売れているのだから、日本はまだまだ捨てたものじゃないですね。

罵倒言葉のはずの「変態」という単語が、漫画の感想では褒め言葉になるのです。ようするに、何が言いたいのかといえば、今月号の「へ~ん○しん!!-そなたバーディ・ラッシュ- (AA)」が、とても変態だったということ。

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素晴らしい変態

パンツの為なら、いくらでも己の身を張る…まさに真の変態紳士。その後の、変態とは何かという教えを、感動的に仕立て上げ、いちもつがグラブで直撃され、死の間際からチューリップの花を歌いながら復活するまでの流れ完璧です