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「それは私と少女は言った」少女の美しさと醜さ
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2012年08月02日
「青年のための読書クラブ」もそうなんですけど、桜庭一樹先生原作品をタカハシマコ先生が漫画にすると面白さが半端じゃないですね。「荒野の恋」2巻もなかよし連載とは思えない、けっこうアダルティな表現満載の中で口元緩んでニヤニヤする初々しさと甘酸っぱさがいいっすなぁ。
2巻では蓉子さんの母親力がグッとくるも、やっぱり荒野の女の子でもないけど女性でもない多感な年頃の描写が僕の心の琴線に触れまくりです。

甘酸っぱさがいいね
両親の再婚で家族になってしまった2人だけど、その醸し出すものは少年と少女っていうね。そして最後の衝撃展開である。次巻で完結らしいので、先が楽しみすぎるってもの。
<関連>
・「荒野の恋」少女の特有の多感な年ごろにグッとくる
タカハシマコ先生の「それは私と少女は言った」が発売されました。
まあ間違いなく万人に勧められるような漫画じゃないですね。100人いたら100点付ける人が2割ぐらいいて、0点付ける人が2割ぐらいて、後はバラバラってそういう評価をされるような漫画である。
身も蓋もない言い方すればタカハシマコ先生は絵は凄く上手いんだけど…っていう印象があるっちゃある。原作付きだと、それはそれで一般的な評価が高い感じなんですけど。で、この「それは私と少女は言った」、僕は大好きです。
「それは私と少女は言った」はなんともいえな読後感がある。
昔、ドラゴンエイジで連載してた「ニコ」に近い雰囲気。

ニコ
どう雰囲気が近いといえば、「薄気味悪さ」「恐怖のような感情」「気持ち悪さ」「毒気」「暗さ」…といったもの。ゾクリとするというかさぶいぼが出来るというか。絵柄がなまじ可愛らしいだけでに、その内容の黒さとのギャップは半端じゃありませんね。ある種のモヤモヤ感を残すも、ゾクゾクさせられて夢中になっている感じ。
「ニコ」が好きだった人には間違いなくお勧めですね。
重くてドロドロである。「それは私と少女は言った」のストーリーは、単行本の裏表紙で以下のように説明されています。
奇跡のような美少女、鳥子が自ら死を選んでから3年。その瞬間に居合わせ、やがて高校生になった5人の少女たちが、それぞれに巡り合う自分の中の"鳥子"。少女の美は何度でも甦る。
奇跡の美少女・鳥子がある5人の少女達の前で死んでしまう。5人は高校生になり再会する。そして死んだはずの鳥子のブログが更新されるよになり…というもの。
5人の少女は、それぞれの中の"鳥子"と向き合う。ある者は適視し、ある者は崇拝し、ある者は同じ人を好きになり、ある者は真似をし、ある者は繋がっていて…一つ共通する事は、みんな鳥子の死を望んでいた。
鳥子が死に、それを目撃した5人の少女の物語。
思春期の少女に潜むドロドロした関係や感情を描いたもの。

少女のドロドロした感情
女の子の中にある特有のドロドロの黒い感情がよく描けていると思う。
鳥子を適視していた娘は、小学生時代はブと呼ばれ、常に心は鳥子ちょ違って美しくあれと思っていました。高校生になり、見た目も可愛くなった今も自分の心は美しいと思っていたのに…鳥子が死んだ瞬間笑ってたと指摘されてしまう。
ドロドロだしグチャグチャで汚い感情が美しく、可愛い女の子の中に渦巻く。また、僕のリビドーを指摘するのもいい!

僕のリビドーを刺激する
初潮である。
鳥子を崇拝する娘は、奇跡の美少女である鳥子は成長して醜くなる前に死ぬべきだ、今死ぬべきだ、恋を知る前に死ぬべきだ、完成された少女のまま死ぬべきだ…と手紙を送るぐらいちょっと頭のネジ飛んでいました。鳥子は醜い大人に頼らず、醜く成長する事もなく「完全な美少女」のままで死ぬべきだ、と。鳥子を崇拝する娘は、自分も少女であり続ける事を望むも身体は嫌でも成長してしまい、絶望する。
鳥子の真似をしていた娘は、鳥子のようになりたいと思い、色々真似をするも、自分って何かと考え出す。今まで鳥子の真似をしてきた少女は、鳥子が同じものを持つと拒否反応を示した。

今まで真似してたのに真似されると…
「やめてよ、私をよらないでよ」と拒否する。
自分は今まで散々、鳥子の真似をしていたものの。
いやー本当に少女のどす黒さと儚さがいい味である。
完成された美少女・鳥子の死と、その瞬間に居合わせた5人の少女を、それぞれの視点を描くオムニバスといった感じ。美しさと醜さを存分に詰め込んだ「少女」という存在が僕の心の琴線に触れますね。
1巻完結で読みやすく、鳥子の死の真相も一応判明。
とはいえ、起承転結といった分かりやすさなのなく、腑に落ちない点は多々ある。それでも美しく儚い「少女」の物語を描いてるとは思う。万人にはお勧めとは言えませんが、個人的にはヒットでした。
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魔女系~タカハシマコ短編集~ (アクションコミックス(コミックハイ!))
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タカハシ マコ
双葉社 (2011-12-12)
双葉社 (2011-12-12)





