アシさん 1 (フラワーコミックス)

「たいようのいえ」のタアモ先生の新作「アシさん!」1巻が発売されました。タアモ先生の描く女の子はクソ可愛いのはご存知の通りです。今作「アシさん」の主人公・浪川睦もめがっさ可愛いのである。

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浪川睦

可愛い。素晴らしいメガネっ娘である。
一発で僕の心の琴線に触れてくる。柵越え出来るホームランボールでありますよ。こんな可愛い娘の赤面姿を見るだけで、グッときますね。しかし、今作「アシさん」はラブがコメるのがメインではありません

「アシさん」というタイトル通り、漫画家のアシスタンがメインであります。少女漫画家になる事を夢見ながらアシスタントをする睦が頑張るお話である。これがなかなかどうして。12ページ1話完結というスタイルで笑いあり、涙あり、ほっこりあり、胸きゅんあり…という盛り沢山な内容です。

ですので「たいようのいえ」のような胸キュンとかニヤニヤに特化したものを求めると、少しガッカリするかもしれません。「アシさん」は完全にギャグ漫画である。

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完全にギャグ漫画である

まさかタアモ作品で「おちんちん最高!!」という言葉が飛び出すなんて!これがまた面白いのなんの。基本的に睦が漫画家の元へアシスタントをしに行って、ストーリーが転がっていくのです。

少年漫画家、少女漫画家と…アシスタントをしに行く。そんな中で山猫先生の元へアシスタントへ行くエピソードはグンバツに面白い。山猫先生のキャラが立ちまくって最高である。超綺麗で美人な山猫先生はBL漫画家である。

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山猫先生

山猫先生のアシへ行ったエピソードが笑えまくる。「これちんこグラデ貼って汁削って」「汁はエロくしてね」と顔と台詞のギャップが酷い支持が飛びまくり、アシ同士で絡ませたり(正常位)とメチャクチャである。これが笑えるっつーの!

ギャグ漫画としてかなり面白い。
とはいえ「アシさん」という漫画名通り、ちゃんと漫画家漫画ならぬ漫画家を目指すアシスタント漫画をやっている点は活目である。持ち込みで一喜一憂したり。少年漫画家のリコ先生の元でアシスタントすれば「ざわっとした曇り」などよく分からない抽象的な背景を命じられるわ、怒られて泣きそうになるわ。世のアシスタントの方々の大変さが分かるような分からないような。

また同人誌に対する漫画家の意見の相違は唸るもの。
漫画家を目指す睦も同人誌をやってみようかと思うと、リコ先生と山猫先生で意見が真っ二つ。

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意見真っ二つ

プロの漫画家を目指すなら同人誌をやると夢中になるから止めたほうがいいとアドバイスする山猫先生。対して、好きなもの沢山描いて読者の反応を見るのもいいとアドバイスするリコ先生。

「アシさん」はギャグ漫画でたまにほっこりするエピソードが面白いんですけど、これアシスタント目線で見る漫画家というのが妙にリアルなんですよね。仕事中にポテチ食うのも箸使うだとか。アシスタントとして締め切りに間に合わせた達成感だとか。自分より絵が下手くそな年下が先にデビューした嫉妬のような負の感情とか。タアモ先生の経験が元かどうかは知りませんが、現実で有りそうなんで・す。例えば少女漫画家のアシに行けば…。

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少女漫画家のアシ行けば

謎すぎる暗号のような指示が出てきた。
あー、こんなんありそうと納得して笑ってしまう。

アシスタントの給料の話はかなり興味深かった。
僕は詳しく知らないんですけど、アシスタントの給料ってそれぞれの漫画家のさじ加減で決まるようで、別ガ(恐らく元ネタ別マ)の看板作家のアシスタントはまったり雰囲気でお菓子食って勉強になる…と、絵に描いたような素晴らしい職場であったが、給料安すぎてこれはダメだろっていう。もう睦は二度と行く事はなかった。

逆に、修羅場すぎる少年漫画家リコ先生の職場は泊まり有りで徹夜有りの地獄なのですけど、取材にアシを同行させて全額先生が出すし、アシがデビューする事を考えて行動して育ててくれるのでなんのかんので一番の職場になって、レギュラーアシスタントになるっていう。

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アシスタントのお金はあいまいらしい

ギャグも面白い中で、グッとくるエピソードやニヤニヤできるラブコメ要素ありで、リアルにアシスタント目線の漫画家漫画である。アシスタント目線で業界を描く。これは非常に新しく思うし面白い。お勧めです。
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タアモ先生の描く女の子を見ると胸が熱くなるな

アシさん 1 (フラワーコミックス)
タアモ
小学館 (2013-03-08)


たいようのいえ(7) (KC デザート)
タアモ
講談社 (2012-11-13)