妄想稼業の道長さん 1 (フラッパーコミックス)

「妄想稼業の道長さん」1巻が発売されました。
帯にある通り「14歳のポルノ作家、爆誕!!?」である。身体は清いが心は淫らである。1巻の裏表紙にある説明は以下の通りである。

稼ぎ手が兄ひとりしかいない道長さんのおうち。長女の道長花ちゃんは平凡な中が中学生女子、14歳。下に幼妹がふたり。家計を助けたくて、花ちゃんがガンバっちゃったコトの衝撃の結果とは…!?思春期まっただ中なのに、ハズカシぃぃぃ~!赤面妄想☆ほっこりコメディ!

一昔前の漫画家がデビューしたきっかけはお金が無くて賞金が欲しかったというエピソードがある。かの鳥山明先生もその口で、とりあえずお金が無いので賞金出る賞が欲しい。「妄想稼業の道長さん」もその口であった。

家計の助けになればいい…そう思って応募した小説。色んなジャンルに申し込んだけど1つを除いて全て落選。しかし1つの小説は大賞を取ったのである。それが官能小説である。賞金100と出版デビューが決まってしまった。道長さんの家は両親が他界しています。稼ぎ手は検事を目指しながらフリーターをしている長男・キク兄ひとり。そんな切羽詰まった家庭の事情から、花も恥じらい14歳の女子中学生が文字通り一肌脱ぐ…というものである。

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道長花…一肌脱ぎます!

はい、来ましたよ。
非常にあざといですね。これはざざとい。あざといの来ました。素晴らしいですね。14歳女子中学生がエッチな妄想をして官能小説を書きます。家計を助ける為に…やらねばならんのだよ!家族の為にエッチな頭の中身を具現化させちゃうのである。

というわけでエッチな小説の執筆作業に四苦八苦する14歳女子中学生のニヤニヤ&ゲヘヘヘ&ほっこりという漫画であります。ズバリ言います!最高であった。だってですよ。平凡な女子中学生(とうぜん美少女)が恥ずかしがりながらエッチな妄想して大赤面してエッチな小説を書くんですよ。これを最高と言わずに何を最高というのか!

何が素晴らしいって、家だけでなく学校でも書くこと。
家には幼い妹弟がいて集中して書けません。仕方がなく授業中にせっせと内職するのである。エッチな妄想をしながら!

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学校でも書きます

素晴らしい!
家では幼い妹弟に隠れて書くものだから執筆作業が進まない。仕方がなく隠れて学校に持ち込んで書く。「隠れながら執筆する」というのが実に良い。突き詰めれば、思春期特有の家族に隠れながら自慰する年頃の男の子みたいなものじゃないですか。それをここまで嬉し恥ずかしく描くっていうね。

また学校での執筆作業が進む進む。
最初は自分をモデルにしてエッチな妄想をして小説を書くというスタンスでしたが、それだけでは行き詰ってしまいます。故に、学友をモデルにしてエッチな妄想をして小説を書き出すのであった。

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クラスメイトで妄想してネタ出し

これは分かっているな。
例えるなら、思春期男子がクラスメイトの娘を様々なシチュで妄想し、オカズにして自慰をするようなものです。花ちゃんはただエッチな事を考えるだけでなく、思春期特有の妄想を分かっているといえる。

また、花ちゃんは本当は官能小説なんて書きたくないんだけど家計の為に仕方なく書くんだからね!というツンデレのような状態で官能小説を書いてたんだけど、家族がそれぞれ頑張ってる様子や、ファンが自分の小説を買う様子を見て頑張ろうと決心する様子が僕の心の琴線に触れてきやがります。

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官能小説を頑張ろう

なんとただ14歳の女子中学が恥ずかしがってエロ小説を書くだけでなく、ドラマ仕立てになっている!兄妹の頑張る様子を見て、自分の小説を買ってくれた読者を見て…頑張ろうと決意するのである。ただエロ小説を恥ずかしがりながら書く女子中学生の図だけにとどまりません。

初めて出来た友人、はじめての男子からの告白…と、なかなか年相応の青春を送っている。一見するとただの出オチ感がありますが、きちんと家族愛や人間ドラマや青春をしている花ちゃんである。なんのかんのでいい話になっている。もちろん、基本はギャグ展開で面白いのですけど。

素晴らしい。実に素晴らしいです。花ちゃんの恥ずかしがって赤面する様子をニヤニヤと楽しむものなんですけど、それだけでなくドラマ有り家族愛有り友情有りラブコメ有り(?)と色々と楽しめます。

つまり総括すると、思わずスカートをはくの忘れた花ちゃんは最高であったという結論になるのである。

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スカートは?

ふむ。
普段はエッチな妄想が描写されて視覚的には十分楽しめるんだけど、リアルハプニングはそれでそれで味がある

妄想稼業の道長さん 1 (フラッパーコミックス)
志賀伯
メディアファクトリー (2013-05-23)