うそカノ 1 (花とゆめCOMICS)

「うそカノ」1巻が発売されました。
最初は斜めに構えてたんですよ。だってね、昨今のこの業界は二匹目の泥鰌に余念がありません。チャリ漫画しかり、飯漫画しかり…、あとぼっち系作品とか魔王勇者ものもね。なんだこの後から三匹目、四匹目の泥鰌を狙う姿勢は…と思っていたものです。で、最近よく見かけるのが「ウソの恋人もの」である。ジャンプの「ニセコイ」の影響かは知りませんが、少女漫画界を中心に着実に増えてきている。

この「うそカノ」もまさにタイトル通り「ウソの彼女」。
ところがね「どうしようキュン×2しすぎる…」という帯の通りの内容で素晴らしかったわけである。僕の心の琴線に触れてくるのです。1巻の裏表紙の紹介は以下の通りである。

片想いの入谷くんが「彼女のふりをしてくれる人=うそカノ」を探していると知り、すばるは思わず立候補!「いつかほんとの彼女になりたい…」一緒の下校、初デート、毎日ドキドキばかりだけど、入谷くんがうそカノを探していた理由を知って…?「大好き」はほんと、「彼女」はうそ。すばるの恋の行方は…?

高1のすばるは、入谷に片想いをする女の子。ある日、入谷が保健室で「あー彼女のフリしてくれる人みつけないと…」と呟くのを聞いて「うそカノ」に立候補するのであった。んで、ウソの恋人をスタートさせる事になる。まあね、すばるの反応がイチイチくそ可愛いわけですよ。

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すばる

ドドドド、ドキン…!

なんだこの可愛い生物は…。
圧倒的な可愛さです。シャーペンを取り合ってイチャイチャしてると指摘されてあわあわ大赤面するすばるが可愛いし、彼女と紹介されて(ウソだけど)ドキドキ大赤面するすばるが可愛いし、間接キスする事に気付いてドジかますところまで可愛い。

すばるの赤面っぷりには頬をニヤニヤさせるしかありません。
1話だけで頬は緩んでKO負けを屈しました。甘いのである。クール系な入谷も2話ではもうすばるが気になっている感じが実にいい。ラブコメ漫画というものは少女漫画に限らず付かず離れずの千年戦争のような関係をキープするものだけど、「うそカノ」のテンポの良さと展開の転がし方は素晴らしいの一言。

2話では入谷の本心を知った時のすばる表情が切なさ爆発である。

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切なさ爆発

展開はえーな、おい。
最初に「うそカノ」を始めた時には入谷には何かあるんだろうと予測ができましたが、その理由を1話&2話であっさり明記された。こういうのってもっと引っ張るともんなんですけど、このテンポの良さはなかなかどうして。サクサク読めてしまいます。

そんなわけで3話で早くもこの「うそカノ」は終わりを迎えてしまう。
「うそカノお終いにしていいですか?」とウソの彼女の終わりを告げる。ところがどっこい、1話で張った伏線を見事に回収してすばるの本心を知った入谷が確認に来るわけである。早くも3話でクライマックスだー!

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クライマックスである

入谷
「俺のことはいつ好きだったの?」

すばる
かあああ

すばる
「…最初から今もずっと好きです」
「入谷くんが大好きです」

入谷
(ズキューンと来てる)
「(ネクタイを)俺のと交換する」
「だって、もううそカノはお終いでしょ?」

悶絶。

すみません、もう勘弁してください!
ヤバイです。何がヤバイって俺の頬のがヤバイ。満面の笑みを浮かべながらグフフフと呟きながら気持ち悪い笑みを浮かべてしまいます。とっても甘~い。甘すぎる。だがそれがいい。1話でうそカノスタートさせ、2話でセンチメタルな気分にさせて、3話で大爆発である。圧倒的な威力であった。

というか入谷くんなかなかいいキャラしているね。
最初はクールな王子様キャラかと思ったんだけど、なんとも熱い男であった。その行動っぷりは少年漫画ラブコメの主人公のようでさえある。

個人的に2人揃って赤面して恥ずかしそうにしてるのはキュン度赤丸急上昇でいいよね。「赤面×赤面」の方程式はアトミックウェポン級の破壊力を生むのであった。

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すごい破壊力である

キュンキュンしてニヤニヤしてしまう。
2人揃って不器用なところがまた僕の心の琴線に触れてきます。テンポ良し、キュン度良し、ニヤニヤ度良し、可愛さ2重丸でありました。お約束の展開なんだけど、やはり王道はいい。読んでてて微笑ましい。

なにより1巻の完成度が高い。
1巻で完結と言われても納得してしまいます。というかね、もう「うそカノ」でなくなってしまったんですけど、これこの先どうやって転がしていくんだろうか。クソ甘い展開が永遠に続くんだとうか。2話掲載されてる読み切りもなかなかどうして。お勧めです。
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うそカノ 1 (花とゆめCOMICS)
林みかせ
白泉社 (2013-06-05)