私がモテてどうすんだ(2) (講談社コミックスフレンド B) 私がモテてどうすんだ(1) (講談社コミックスフレンド B)

なんだこれめちゃくちゃ面白かった。
最近気付いたんですけど、ホモ漫画描いてた人の少女漫画は当たりが多い。簡単にストーリーを説明すると、目も当てられないような腐女子がある日突然イケメンがわらわらと寄ってきてモテモテになっちゃうという話。まあよくある逆ハーレムものかと思いきや全然違う。言葉で説明するよりもまずはこちらの主人公をご覧下さい。

8
主人公、芹沼花依(before)

…え。

いやこれはない。あれですよ、少女漫画の典型というのは「冴えないどこにでもいる普通の女の子がなぜかイケメンに好かれる」ってテンプレじゃないですか。で、設定上はごく普通の女の子(傍から見れば美少女)と相場は決まってるじゃないですか。え。これ主人公なのとガクガク震えてしまいました。

しかも、クラスメイトのイケメンをカップリングして萌えてるっていうね。二次元だけでなく生モノもイケちゃう性質かよ。これは酷い主人公がきてしまったとページをそっと閉じようと思ったら、好きなアニメキャラが死んでしまいショックで何日間も布団と塞ぎこんでしまいました。その間、飯も食わずに泣き崩れていた結果どうなったかといえば…こうなりました。

9
主人公、芹沼花依(after)

なに
 これ?


すんごい美少女に変身してました
下手なダイエット商品も裸足で逃げ出す「before&after」である。「ボンボン坂」の観月リサもビックリの展開です。そして久々に学校へ行けば、今ままで相手にもされなかったイケメンどもが、金八先生のOPのようにゾロゾロと集まってくる。なんだこれは…

イケメンどもが、まるで真面目な娘が雨の中で猫に傘をさしてるクラスの不良を目撃してしまい「ドキッ」とするがの如し、花依の変わりように陥落ちちゃいました。ギャップ萌えである。そして4人のイケメンに突如、求愛されてしまいドキマギするとという物語。

完全に無理を通して道理を蹴っ飛ばす逆ハーレム漫画
なんだけど、終始テンションが異常に高いために、一気に読んでしまいました。面白かったです。僕ら男が少女漫画読む目的なんて可愛い女の子が赤面する様子をブヒブヒするのが主目的なんですけど「私がモテでどーすんだ」はそういったトキメキ方面に期待しちゃダメです。ぶっちゃければギャグ漫画として面白い

だってさ、次々と繰り広げられる展開が「キャプテン翼」の日向くんのドリブル並に強引だからね。デヴヲタが痩せたら美少女になってモテモテ、目も当てられないヲタだけど輝いてるよ、痩せて身体が軽くなってサッカー部の助っ人(ド素人)…。読んでて、然もありなんとごく普通に受け入れてしまいましたが、ちょっと待て、と。おかしいだろ色々と

「え?」とか「ん?」と思っても、そんなものを凌駕する圧倒的なノリと勢いが半端ない。不自然?違和感?なにそれ食えんの?という感じで押し流す、そのパワーが凄まじい。ゲラゲラ笑えます(少女漫画です)。

つってもトキメキ方面もなかなかどうして。
2巻からはラブがコメる展開も美味しく頂ける仕様となっています。

10
ラブがコメる

ド、ドキン。

可愛いじゃねーか。
これはこれは、素晴らしいじゃないですか。
2巻は文化祭がメインに繰り広げられるんですけど、花依がイケメン共にドキマギする様子がクソ可愛いと言わざるを得ません。ええ、僕の表情も緩むってものです。

なによりも特筆すべきは花依の顔芸でしょう。
赤面を制するものがラブコメを制する…というのはもう古い。今は顔芸を制するものがラブコメを制するです。それは「ニセコイ」の小野寺さんが証明しましたよね。「私がモテでどーすんだ」の花依も見事な顔芸を魅せてくれます。

11
見事な顔芸である

素晴らしい、実に素晴らしい顔芸です

花依は表情豊かで可愛いですね。
いちいちリアクション顔が僕の心の琴線を鷲掴みにします。顔を赤くするだけでも可愛いんですけど、それをデフォルメして面白顔芸することによって魅力を一層引き立ててる。普段のキリッとした美少女とのギャップが威力を何倍にもさせている。

いつもの美少女バージョンでひたすら赤面してるだけだったら、ただの発情してる女にしか見えなかったかもしれません。このギャグチックに顔芸をして赤面させる絶妙さよ。なんつーか、癖になる味わい深さがある。つまり凄く可愛い

冷静に見ると「アホか…」という展開のオラオララッシュなんだけど、それを補って有り余る勢いとノリがあります。笑うっつーの。プラスして花依の可愛さも加わって絶妙の塩梅となっている。面白いです。お勧め。

あと、ラブコメ検定1級を自称する僕的に一言。
4人のイケメンに言い寄られてハワワワな展開の面白さは素晴らしいんですが、言い寄ってくるイケメンの4人中3人は100%見た目だけで決めましたというのがね。

そんな中で、六見先輩だけではなかなかどうして。

12
優しいところは買わないじゃない。芹沼さんだと

デブヲタだろうが美少女になろうが「変わらない」と言い放つ六見先輩まじぐう聖。今後、どうなるかは知りませんがお父さんは六見先輩以外は認めません

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男同士を見ているだけで幸せな美少女の苦難「私がモテてどうすんだ・第2巻」無駄話さん)