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「ジャイアントキリング」、絶対に負けられない戦いがそこにはある
コメント(11)
2014年05月02日
・Kindle本 ゴールデンウイークセール
・手塚治虫コミックス Kinlde版
人気タイトル&手塚治虫作品がKindleで半額以下になっているゴールデンウィーク期間限定のセール。5月6日まで。
さて、「ジャイアントキリング」31巻が発売されました。
ETU変革の時。
連敗中のETUが達海監督の熱い想いを受けた最初の一戦。相手は名古屋グランパレスである。思い返せば、連敗中のETUが第04節で対戦し初勝利をして上昇気流に乗った相手でもあります。本当の意味でETUが変わろうとする第25節の相手がまた名古屋戦である。なんか名古屋グランパレスは作中で踏み台のようなチームですね。
踏み台
達海「今回も俺達の、いい踏み台になって欲しくってさ」
悪い顔してますな。
上手いなぁと思ったのは31巻はひたすら相手チームの名古屋グランパレスの視点でストーリーが転がるんですよ。30巻で達海の「想い」を受けたETUの選手達は当然ベビーフェイスで、名古屋グランパレスをヒールと描くと思うじゃないですか。ところがそう描かないのが「ジャイアントキリング」の凄いところです。
しかし、試合前から緊張感のようなものがピリピリと伝わってきます。冒頭の村越のキャプテン辞任から、杉江の就任のスピーチ。登ろう、一歩ずる地に足を着けて、全員で新しい景色を見に行くという気持ちを全員で共有し、新生ETUは一つにまとまっている。ギクシャクしたサポーターも一つになり全てが噛み合っている。
こりゃ、この試合楽勝かと思いきや、まったくそんな風でなかった!
いや、序盤はETUの楽勝と思わせてくれる試合展開でありました。
それが気付いたら逆転されてしまうというね。
この試合の面白いところは、前回対戦した時との違いでしょう。以前に対戦した時は名古屋グランパレスが攻めて攻めて攻めまくって、ETUは防戦一方でした。それでもスコアは2-0で勝利。勝因は、黒田が板垣を、杉江がぺぺを抑えエースに仕事をさせず、椿の覚醒であった。で、名古屋グランパレスは当然手を打ってるわけである。
スタベンの板垣さん
日本人エース板垣ベンチである。
黒田と相性の良い板垣を試合に出さない。そして、黒田は本来のポジション通りペペのマークをするんですけど、ペペは絶好調で以前に対戦した時よりも日本に慣れており半端でない活躍を見せつける。椿も徹底マーク。
それでも、序盤は完全にETUペースで名古屋はガチガチに守る。
必死に守り少ないチャンスにかける名古屋と押せ押せのETU。前回と真逆になっているのである。
あと、私の心の琴線に触れるのは不破監督である。
不破
そも、不破監督はもともとETUの監督で2部に落とし、金出さないからだと砂かけて出てった男で、ETUにとっては倒すべきキャラである。というか、僕は不破監督はヤムチャみたいなカマセ犬だと思っていました。実際、第04節で対戦した時はカマセ犬で踏み台だったし。
だ・け・ど!
この第25節での再戦は、不破がめちゃんこ味わい深いキャラとなっているのである。理想論ばかり口にして現実が見えない男が、追い詰められ現実的な戦いを貫く。選手に嫌われるのも、チームが勝つためにわざと「嫌われ者の座を買って出よう」ときたものです。一気に俺の中で不破監督の株が上がりましたね。
そして、前回の試合で負けた最大の原因である椿が、ベテラン川瀬に徹底マークを受けて良さが消される。この流れが素晴らしい。川瀬は元日本代表で名古屋のエースだったのに、今では構想外になる背番号「10」。この男がね。いいキャラなんだ。ズバリ「ジャイキリ」31巻のキモは川瀬なり。
川瀬
川瀬が本当に素晴らしい。
ピークを過ぎて、元日本代表の攻撃的プレイヤーが、故障者が続出してボランチの穴埋めとしての出場。普通はプライドがボロボロになるところでも、プロとして全力で仕事をする姿に胸が熱くなるな。なんつーかね、私もおっさんになったからこそ川瀬にグッときてしまうのですよ。もうバリバリの選手ではないけど、出来る事を全力でやる。頑張るおっさん。
これだけでもグッとくるんですけど、川瀬は名古屋グランパレスを象徴しているからさらに熱い。いや、もともと川瀬は名古屋グランパレスの象徴なんですけど、名古屋グランパレスのチーム状況が川瀬というキャラと重なるのです。さらに不破監督とも重なる。
ETUが上を登る、生まれ変わる、というチームの立ち位置ならば、名古屋グランパレスは後が無いという立ち位置。そして不破監督も「これ以上の失敗は許されない」と後が無い。で、衰え怪我がちの川瀬のチームでの立ち位置も同じ後が無いである。
後が無い
後が無いチーム、後が無い監督、後が無い選手。
窮鼠猫を噛むというか、追い込まれたチームの底力をこれでもかと見せてくれますね。スポットが名古屋グランパレスにばかり当たるものですから、こっちも感情移入しちゃうじゃないの。だからこそこの試合の面白さはさらに跳ね上がる。
第04節で対戦した時の名古屋グランパレスは「倒すべきチーム」という感じでした。だがしかーし!追い込まれ、名古屋の視点で描かれた31巻では、名古屋グランパレスはETUの「超えるべきチーム」となったのだ。
以前は巨大戦力で負けても余裕綽々だった名古屋グランパレスが、今は「後が無い」状況になり死に物狂いで勝ちに来る。ETUも同様に生まれ変わる為に勝つしかない。どっちも落とせないこの試合、ガッチガチの大死闘がはじまる\(゚∀゚)/よー!
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さて、「ジャイアントキリング」31巻が発売されました。
ETU変革の時。
連敗中のETUが達海監督の熱い想いを受けた最初の一戦。相手は名古屋グランパレスである。思い返せば、連敗中のETUが第04節で対戦し初勝利をして上昇気流に乗った相手でもあります。本当の意味でETUが変わろうとする第25節の相手がまた名古屋戦である。なんか名古屋グランパレスは作中で踏み台のようなチームですね。
踏み台
達海「今回も俺達の、いい踏み台になって欲しくってさ」
悪い顔してますな。
上手いなぁと思ったのは31巻はひたすら相手チームの名古屋グランパレスの視点でストーリーが転がるんですよ。30巻で達海の「想い」を受けたETUの選手達は当然ベビーフェイスで、名古屋グランパレスをヒールと描くと思うじゃないですか。ところがそう描かないのが「ジャイアントキリング」の凄いところです。
しかし、試合前から緊張感のようなものがピリピリと伝わってきます。冒頭の村越のキャプテン辞任から、杉江の就任のスピーチ。登ろう、一歩ずる地に足を着けて、全員で新しい景色を見に行くという気持ちを全員で共有し、新生ETUは一つにまとまっている。ギクシャクしたサポーターも一つになり全てが噛み合っている。
こりゃ、この試合楽勝かと思いきや、まったくそんな風でなかった!
いや、序盤はETUの楽勝と思わせてくれる試合展開でありました。
それが気付いたら逆転されてしまうというね。
この試合の面白いところは、前回対戦した時との違いでしょう。以前に対戦した時は名古屋グランパレスが攻めて攻めて攻めまくって、ETUは防戦一方でした。それでもスコアは2-0で勝利。勝因は、黒田が板垣を、杉江がぺぺを抑えエースに仕事をさせず、椿の覚醒であった。で、名古屋グランパレスは当然手を打ってるわけである。
スタベンの板垣さん
日本人エース板垣ベンチである。
黒田と相性の良い板垣を試合に出さない。そして、黒田は本来のポジション通りペペのマークをするんですけど、ペペは絶好調で以前に対戦した時よりも日本に慣れており半端でない活躍を見せつける。椿も徹底マーク。
それでも、序盤は完全にETUペースで名古屋はガチガチに守る。
必死に守り少ないチャンスにかける名古屋と押せ押せのETU。前回と真逆になっているのである。
あと、私の心の琴線に触れるのは不破監督である。
不破
そも、不破監督はもともとETUの監督で2部に落とし、金出さないからだと砂かけて出てった男で、ETUにとっては倒すべきキャラである。というか、僕は不破監督はヤムチャみたいなカマセ犬だと思っていました。実際、第04節で対戦した時はカマセ犬で踏み台だったし。
だ・け・ど!
この第25節での再戦は、不破がめちゃんこ味わい深いキャラとなっているのである。理想論ばかり口にして現実が見えない男が、追い詰められ現実的な戦いを貫く。選手に嫌われるのも、チームが勝つためにわざと「嫌われ者の座を買って出よう」ときたものです。一気に俺の中で不破監督の株が上がりましたね。
そして、前回の試合で負けた最大の原因である椿が、ベテラン川瀬に徹底マークを受けて良さが消される。この流れが素晴らしい。川瀬は元日本代表で名古屋のエースだったのに、今では構想外になる背番号「10」。この男がね。いいキャラなんだ。ズバリ「ジャイキリ」31巻のキモは川瀬なり。
川瀬
川瀬が本当に素晴らしい。
ピークを過ぎて、元日本代表の攻撃的プレイヤーが、故障者が続出してボランチの穴埋めとしての出場。普通はプライドがボロボロになるところでも、プロとして全力で仕事をする姿に胸が熱くなるな。なんつーかね、私もおっさんになったからこそ川瀬にグッときてしまうのですよ。もうバリバリの選手ではないけど、出来る事を全力でやる。頑張るおっさん。
これだけでもグッとくるんですけど、川瀬は名古屋グランパレスを象徴しているからさらに熱い。いや、もともと川瀬は名古屋グランパレスの象徴なんですけど、名古屋グランパレスのチーム状況が川瀬というキャラと重なるのです。さらに不破監督とも重なる。
ETUが上を登る、生まれ変わる、というチームの立ち位置ならば、名古屋グランパレスは後が無いという立ち位置。そして不破監督も「これ以上の失敗は許されない」と後が無い。で、衰え怪我がちの川瀬のチームでの立ち位置も同じ後が無いである。
後が無い
後が無いチーム、後が無い監督、後が無い選手。
窮鼠猫を噛むというか、追い込まれたチームの底力をこれでもかと見せてくれますね。スポットが名古屋グランパレスにばかり当たるものですから、こっちも感情移入しちゃうじゃないの。だからこそこの試合の面白さはさらに跳ね上がる。
第04節で対戦した時の名古屋グランパレスは「倒すべきチーム」という感じでした。だがしかーし!追い込まれ、名古屋の視点で描かれた31巻では、名古屋グランパレスはETUの「超えるべきチーム」となったのだ。
以前は巨大戦力で負けても余裕綽々だった名古屋グランパレスが、今は「後が無い」状況になり死に物狂いで勝ちに来る。ETUも同様に生まれ変わる為に勝つしかない。どっちも落とせないこの試合、ガッチガチの大死闘がはじまる\(゚∀゚)/よー!