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    クロスゲームが終了したと思うと胸が熱くなるな

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    仕事が忙しくなってきました。果たして連日更新記録をどこまで伸ばせるか自分でも興味深くなってきました。こういう疲れている時こそ、マッタリしたいのです。というわけで、マッタリな漫画が大好きなのであります。

    先日、「のんのんびより」の1巻発売されました。フランさんが紹介しており、思っていたよりも全然面白く、結構ハマってしまったと書いていたので試しに読んでみれば、これが抜群にマッタリして私好みだったのです。


    まあ簡単に説明しますと、ド田舎の学校の可愛い4人の女の子と、1人の男子生徒の仲良くのんびりな日常が描かれた話です。

    可愛い女の子4人の中に男子1人というのは、女の子わんさか漫画では大変美味しいはずなんですが、男子生徒の存在感は、「咲-Saki-」の須賀京太郎よりも希薄ですので、いないものと考えて問題ありません。つまり4人の女の子たちの田舎の日常物語です。で、これが非常にスローテンポでマッタリしているのです。

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    マッタリ

    実際は同じようなコマが4つあります。で、姉妹でDVDを仲良く見ていて、DVDの内容によって表情が徐々に移り変わっていくのが詳細に描かれているのです。微妙な内容のDVDだったらしく、つまらないもの見るかのようなロリ姉ちゃんの表情の移り変わりが味わえるのです。

    ぶっちゃけ、1コマで済むような事をあえて数コマで演出する事がマーベラスなのです。淡々と静かにマッタリとした雰囲気が出るのです。

    マッタリしている漫画と言えば、我らが桜場コハル先生の「みなみけ」ですよ。


    たまに飛び出す伝家の宝刀パンチラや、グンバツな台詞まわしなどが魅力ですが、やはりマッタリ感がマーベラスなのです。さらに、マッタリ感が醸し出すことに、キャラが中心に描かれ背景がないので、特に台詞もアクションもないコマがマッタリ感をさらに味わえます。まあ、ただ背景がなく白いだけなんですけど。

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    トウマ

    男だと思われてた藤岡に、女子の制服を見られたでござるの巻き。別にこのコマなくても、まったく問題なかったのですが、あえて落ち込む様子を体育座りで表現。特に台詞やアクションがあるわけじゃないのですが、こういう余計と言うかプラスアルファであえて加えられる演出にこそマッタリとした雰囲気が出るのです。まあ、「みなみけ」は時たま炸裂するパンチラが一番ですけど

    マッタリした雰囲気といえば、「町でうわさの天狗の子」も外せません。特にアクションがあるわけでもなく淡々と静かな内容なんですが、絶妙なマッタリ感が醸し出されていて安らぐのです。「町でうわさの天狗の子」のマッタリとした雰囲気はマーベラスすぎるのですよ。


    なんというか、表情とかで背景とかで読みとるというのかな。このコマは無くても問題なく話は全然進むんですが、あえてその瞬間を切り取るというか。

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    秋姫と紅葉

    スケート場で、偶然会ってしまうでござるの巻き。というか、秋姫と紅葉の正面の様子なんですが、このコマなくても、まったく話に問題はありません。これは目が合ったと捉えればよいのでしょうか。ちなみに、30話「クリスマス」で瞬と一緒にいる紅葉を見てしまい天地がひっくり返ったのか、逆さまに描かれていた事を前提にすると、なくても問題ないコマが味わい深いのです。

    絶妙な演出とでもいいましょうか。マッタリ感を醸し出すのに、あえて余計な事を描くというか。つまり「間」の演出がグンバツなのです。まあ、キモは赤沢さんが可愛いことですけど。

    そう、「間」ですよ。間を描くことで絶妙なヌルイ感じになるのです。例えば小島あきら先生の「まほらば」はグンバツな間でヌルイ感じでマッタリとしたラブコメだったのです。そして「まなびや」や「わ!」もマーベラスな間なのです。


    いやぁ、小島先生の久々の新刊は嬉しいものですよ。絶賛休載中でも、俺は待ち続けるのです。というか大丈夫なのか本気で心配。で、マッタリとした雰囲気が相変わらずマーベラスで、やはりニヤニヤしてしまうのですよ。

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    間です

    ヒロインの1人が窓を眺めている様子が詳細(3ページ)に描かれて、スローに外の様子を見ているというのが、のんびりマッタリと感じてしまうのです。これこそ、間を読むですよ。

    ちなみに、ヒロインの1人の瑠璃ちゃんは、「まほらば」のあの人のなのかと考えると、滅茶苦茶ニヤニヤできますね。うっひょー。

    というわけで(長い前フリだな、おい)、個人的に「間」の演出が最もマーベラスなのは、あだち充先生なのです。なくても良いようなコマをあえて入れる事によって、絶妙すぎる間を演出して、スローテンポな感じでマッタリした雰囲気を醸し出しているのです。そのマッタリした感じで野球漫画をやるのだから、あだち充先生は凄いのです。


    「クロスゲーム」がついに完結ですよ!
    あだち充先生の描く間こそ芸術なのです。ヌルイ感じでマッタリした雰囲気になる間を取りまくり、スポーツ漫画をやるのだから独特なのです。試合中に水着姿のヒロイン描いたり、と徹底的に無駄な演出をしつつ、それがまた絶妙なのです。

    甲子園出場をかけた、決勝戦でマッタリしてしつつも緊迫しているのです(どんな日本語だ)。いきなり老夫婦が子供の頃の少年が壁当てしてた事を思い出すシーンと、別になくても話に関係ないのですが、このシーンがあるからこそ光が異様に輝くのです。

    徹底的に無駄なようでいて、絶妙に味わい深くさせるのがマーベラスすぎるのですよおお。特に、光がホームラン打った時の絶妙の間試合を決定づけた瞬間なのに、マッタリしたヌルイ様子。マーベラスですよ。

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    もはや芸術の域の間を描く

    ホームラン打っといて静かに淡々と語られる様子。そしてひたすら光を見続ける青葉。台詞やアクションなんかありません。ただただ間を描き続けるのです。これが最高にグッとくるのです。

    何も語らないアクションしない青葉のコマの後に唐突に「打つと思ったら、本当に打っちゃうんだもん…」という台詞のなんと味わい深いものか。淡々と間を描き続ける様子に、私は感動したのです。

    また、あだち作品は結末を最後まで描ききらないけど、結末が分かるというのが特徴なんです。例えば、「虹色とうがらし」ではいつもの通りの日常がラストなんですけど、未来を描く事が出来る麻次郎兄ちゃんが七味と菜種が挙式している絵を描くという。結末を描ききらないけど、結末が分かるというのが最高のスン止め感ですよ。

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    結末は…

    特に告白とかなく、手を繋いでいる様子。そこに至るまでの流れと間の取り方が最高なのです。本当に徹底的に、ストーリー上は必要はない様子を静かに描き、絶妙なマッタリ感がマーベラスすぎるのであります。

    まあ結末としては、「光はウソつき→ウソついていいか→月島青葉が一番好きだ(ウソのウソ、つまり本当)」という事かな。それに至る間の取り方が絶妙すぎるのであります。

    あだち充先生の描く間は本当に芸術ですよ。絶妙な雰囲気というか空気というか。間を読むのが面白いのです。あ、ちなみに私はよく空気を読めない男と言われます。

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  • あだち充作品のキモはスン止めにあり!

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    あだち充先生の「クロスゲーム」ってあるじゃないですか。「H2」以来の野球漫画だったんですが、野球そっちのけで日常パートばかりやってますが全然オッケーイ。そもそも「タッチ」だって野球漫画というよりも野球をテーマにした青春ラブコメディって言われてますしね。

    最近の「クロスゲーム」は、若葉のそっくりの滝川あかねが登場し、東が青葉ラヴだったりとラブコメ的に非常に興味深いです。この恋愛事情は期待せざるを得ないです。あだち作品のラブコメは最高であると声を大にして言いたい。今までの作品のラヴでコメり方は凄くいいんです。

    ナイン
    エースが痴漢で下着泥棒だったりしましたが、主人公は元陸上部の足の速さが取りえの1番バッター。恋愛関係では、あだち作品の基本形であり最終形が確立されています。

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    ヒロイン

    ストレートロングとショートカットの二人のヒロイン。別に鹿島みゆき若松みゆきでも、雨宮ひかり古賀春華でもありません。髪の毛が長いほうが中尾百合で、短いほうが安田雪美。勿論、髪の毛長い百合は性格お淑やかで、短い美雪は性格が活発な元気っ娘です。この立ち位置こそあだち充作品の原点でありゴールでもあります。

    ちなみに百合が主人公といい感じに。でも美雪も最後まで引っ付いてきます。誰と結ばれているかは分っているんですが、結末をハッキリさせない。これがあだち流です。

    陽あたり良好!
    あだち作品では数少ない(唯一かな?)打ち切り漫画です。初版の単行本では、「1~5巻」となっていましたが、いつの間にか「全5巻」に。連載時では「第2部・完」となっており「長い間ご愛読ありがとうございました。しばらくお休みさせていただきます。また会える日をお楽しみに」というコメント。第3部は永遠に始まりません。恋の行方も中途半端といえば中途半端ですが、綺麗な終わり方でした。恋愛のほうもやっぱりあだち流です。

    みゆき
    義理の妹萌えの原点じゃないでしょうか。「タッチ」の新田くんそっくりな香坂くんが三枚目キャラだったり。同級生のみゆきと妹のみゆきとどっち派かと言えば、同級生のみゆき派ですよ。同級生のみゆきと宜しくやっていたら、昔の幼馴染と妹みゆきが結婚することに。結婚式でスピーチする兄真人くんですが、泣き出してしまいました。

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    スピーチ

    (妹の)みゆきが好きだもん…別れたくないもん…」

    そして花嫁掻っ攫って、そのまま兄妹で結婚しましたあまったみゆきと幼馴染の沢田くんがラストにいい感じのシーン。「かってに改蔵」でもネタに

    まんが界やアニメ界なんか、ごっつあんゴールだらけだぞ!!

    ・ミスターサタン
    ・Dr.スランプのラストの結婚ラッシュ(空豆タロウ + 摘鶴燐とか)
    ・眠りの小五郎
    ・ハヤトの結婚(フラウ・ボウと)
    ・ブライトの結婚(スレッガーさまさま)
    鹿島みゆきとくっついた奴
    ・上杉達也(女でも、野球でも)
    ・日テレの「タッチ」再放送

    しかし、家の中を下着とYシャツで過ごす妹みゆきも可愛いですね。ムフッ(ハート)

    タッチ
    いわずと知れた、「上杉達也は朝倉南を愛しています。世界中のだれよりも。」です。きっちり恋愛していました。

    スローステップ
    ソフトボール漫画と見せかけて殆どボクシングをやっていたり。あだち作品の中ではあまり評価が高くないです。しかし、隠れた名作である、と。「ちゃお」連載であったので、主人公は美夏、恋愛のお相手は、お隣さんで学生ボクシングチャンピオンの門松、金持ちボンボンでお調子者でも本気を出せばやる時はやる同級生秋葉、駄目教師だけど優しく実は凄い教師山桜の男3人女1人の四角関係

    少女漫画のくせに美夏自信は殆ど恋愛しなかったものの、最後は、美原島で主婦として生活するという夢を見ます。そして山桜先生が転任することが決まります。なるほど、誰と結ばれるかはキッチリと判明しますが、どのように結ばれるかがハッキリと分りません。まだ続くかな、と思わせて終わるのがあだち流なのです。

    しかし、納得いかないのは結ばれる相手が門松じゃなかったこと。物語で最初に登場した相手であり、秋葉や山桜と違ってはじめは美夏など眼中になくて美夏が変装した須藤麻里亜に惚れてしまったこと。

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    門松と須藤麻里亜

    しかも美夏のファーストキスの相手であったりとフラグ立ちまくっていたのに。

    ラフ
    あだち作品の最高傑作だと思うんですが。日本選手権での圭介と仲西の対決で、亜美が圭介のウォークマンに録音していた言葉が再生されるまでの流れが凄いです。試合前にウォークマンが壊れて再生が止まってしまう中で、試合が始まり大和が聞いていない状態で、再生が再び…。

    「あーあー。こちら二ノ宮亜美、聞こえますか?」
    「ただ今8月25日金曜日、午後9時25分31秒、32秒、33…気温28度、星空、晴天、微風―聞こえますか?」
    「あなたが好きです。」
    「こちら、二ノ宮亜美。」
    「大和圭介、応答せよ。」

    最後に亜美は告白するものの、大和は試合中で聞いていないところがあだち流です。スッキリしているようで、この後の展開はどうなるんだと思わせるラスト。この寸止めっぷりが良い最終回です。

    虹色とうがらし
    7人の兄妹で全員父親が同じ。しかも父親が将軍。しかし、長女菜種だけは血が繋がっていません。ラスボスがハチに刺されて死ぬというのはアレなんですが、最後の大団円では七味と菜種は何時もの日常通り喧嘩をして過ごしました。

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    虹色とうがらしラスト

    仲の良い喧嘩をして最後を飾りつつ、予知能力のある麻兄が二人が結婚する絵を描くのでした。この結末をはっきりさせてるけど、関係がはっきりしないオチががいいんですよ。いつもの日常生活で締めていながら結末がきっちりと予想できる…まさに寸止めラブコメ

    じんべえ
    当時はじんべえはロリコンだと思ってました。母親は他界し、その連れ子であった美久の親娘話。血の繋がらない親子。親子愛であって男女の恋愛のきっちりしないところがあだち作品らしくていいんですよ。じんべえを父としてでなく男として見たり、じんべえに研究所を任せるという話が出たら凹んだりとなかなか胸キュン展開。最後は血の繋がった実の父親の元へ戻る事を決めた美久。落ち込むじんべえの元へ…。

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    ラスト

    「お食事、ご一緒にいかがですか。」と声をかける少女。「親子でなくても二人になれる」というコメントが逸材です。当然のごとく、じんべえの返事は描かれていませんが、この寸止め的ラブコメがあだち流でありニヤニヤするんです。

    H2
    「みゆき」に続いて、(髪の)短いほうが勝つわです。と思ったんですが、これって比呂がフラレたと見るべきなんでしょうか。英雄とひかりの関係は抱き合ってハッピーなんですが、比呂と春華の関係はいまいちハッキリしませんでした。髪飛行機を飛ばしてのやり取りでは。

    春華「どこへ飛んで行ったの?」
    比呂「ちょいと大リーグまで―かな。」
    春華「じゃ、スチュワーデスは私だ」
    間…。(何か悟った面の比呂)
    比呂「たぶん―な」

    と、これから春華と付き合っていくのかと思うようで、ハッキリとはしませんでした。

    いつも美空
    ほとんど恋愛をしていませんでした。

    KATSU!
    理子が頑張っても、(髪の)短いほうが勝つわ…、というか香月は普通に正ヒロインですが。いつの間にか付き合うようになったのか、ラストで抱き合ってキスをする活樹と香月。途中過程はあまりないですがきっちりと結ばれていました。個人的には逮捕された内田の行方が気になります。

    というように、個人的に評価が高いのは結末は分るんですが、きっちりとした関係で終わらない寸止めっぷりのラヴコメですよ。あだち充作品は寸止めこそが傑作である、と。

    そういえば、あだち充先生は、原作付の作品意外は同じ世界での話しとインタビューで答えていました。なるほど、タッチで一回戦の相手だった青華高校は「みゆき」の学校でしたが同じ学校だったんですね。様々な作品で登場し毎年のように甲子園に出場しライバルチームのカマセ犬になっている法海高校とかも同じわけですか。