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    「この果実は誰のもの」切なさと青春っぷりがグッとくるね

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    この果実は誰のもの (まんがタイムコミックス)

    仙石寛子先生の「この果実は誰のもの」が発売されました。
    収録作品は表題作「この果実は誰のもの」を筆頭に、「うなじ」「その未来に花」「ぜひ、今年の抱負に」「桜の頭 あなたは」「ハルハル卒業」「僕と君と」「私のいい子達」「今度、は またいつか」「明るい恋の花」「お嫁さん欲しい」「三日月の蜜 特別編」と読み応え抜群である。特に前作「三日月の蜜」のアフターストーリーが掲載されているのは嬉しいですね。
    <関連>
    「三日月と蜜」のトキメキがヤバイ!

    やはり表題作「この果実は誰のもの」がグッときます。
    全8話+特別編から構成されており、4コマ漫画ではあるものの「起承転結」など存在しない4コマ漫画の皮をかぶったストーリー漫画である。「背伸びして情熱」「三日月の蜜」同様に、「この果実は誰のもの」も素晴らしいものでした。

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    この果実は誰のもの

    次、好きになるなら
    男の子がいいなって思ってたの

    話はのっけから告白しOKを貰うところから始まる。
    合唱部の瀬谷にダメもとで告白したら「…いいよ」「次、好きになるなら男の子がいいなって思ってたの」「だからいいよ」と意味深な事をサラッと言いつつも告白が成功した。でも瀬谷には複雑な理由があったのである。

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    複雑な理由

    瀬谷さんの元恋人は同性で未だに忘れられないっていうね
    つまるところ、女の先輩と別れたヒロイン・瀬谷さんが別れた直後にそれを引きずっている中で、告白してきた主人公・矢川にOKして…というもの。 瀬谷さんと先輩が別れた理由が"女同士だから"という。まあ、これが僕の心の琴線に触れまくるってわけですよ。

    仙石作品は独特の表現と繊細なタッチでグイグイ引き込まれます。特に心情を描くのが上手過ぎる。キャラの心の機微がすごく分かりやすくなっており、その時の瀬谷さんと矢川の気持ちや揺れる心がガンガン伝わってくる。そしてやっぱり、切なさが半端ない

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    心情が分かりやすく切なさがヤバイ

    思春期特有の甘酢っぱさと切なさが何ともいえません。
    また、瀬谷さんが可愛いんだ。前に付き合っていた同性の先輩が今でも好きなんだけど、段々と矢川に惹かれている様子がグッときます。

    先輩に迫られてしまうけど、今は矢川がいるから…ってとこの瀬谷さんの心情とか表情が僕の心の琴線を鷲掴みにしやがる。でも、客観的に見れば瀬谷さんマジ小悪魔っていうね。ぶっちゃけ先輩も矢川も瀬谷さんに振り回されまくっている。でも、この小悪魔的なとこもが可愛いんだ。

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    瀬谷さんマジ小悪魔

    「私、浮気とかできるかもしれなんだ」とサラッと述べたかと思えば、矢川が「なら俺だって、そのうち他に好きな子できるかもよ?」と切り返せば泣き出す瀬谷さん。なんすか、このド天然な小悪魔っぷりは!これじゃ矢川じゃなくたってハートを盗まれちゃうね。

    と思えば、先輩にちょっかい出されて矢川と付き合ってるからと拒否するものの、ごく自然に「私、先輩のこと今でも好きです」とか言い出しちゃうわけですよ。なんなの、瀬谷さんの魔性の女っぷりは!これじゃ先輩じゃなくても気になって心を揺さぶられちゃうよね。

    瀬谷さんマジ天然魔性の女!
    仙石作品は4コマ漫画の形態でも、まったく4コマ漫画でないのが特徴的ではるものの。4コマ漫画の形だからこそ、いいというのもある。それが「間」の取り方。この内容ならストーリー漫画でやってもと思うんだけど、4コマ漫画とういう形式だからこそ光る「間」を描くのである。

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    絶妙の「間」であえる

    表情や心情で「間」を描くんだけど、それが実に味わい深い。
    切ない表情、驚く表情、ニコって笑う表情…漫画の形式上では省略しても構わないコマなんだけど、それをあえて描くからこそ味が出まくる。「好き」と素直に言えない瀬谷さんの可愛さがいいんだ。

    基本的に仙石漫画は、読むとザワザワさせられるっていうか心がえぐられる。精神に訴えてくるものがある恋愛漫画なんですよね。でも、それがいちいちツボなんだ。表題作だけでなく、短いショート短編でも、たまにグサリと心に突き刺さる。一つ残念だとすれば、今作「この果実は誰のも」には実の姉弟ものがなかったことかな。でも、切なくグサッとくるヤキモキする珠玉の短編集でした(褒めてます)。お勧めです。
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    「三日月と蜜」のトキメキがヤバイ!
    「背伸びして情熱」がマーベラス!


    三日月の蜜 (まんがタイムコミックス)
    仙石 寛子
    芳文社 (2010-10-07)

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  • 「はじおつ。」初々しいラブコメでニヤニヤしようじゃないか

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    はじおつ。 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

    「はじおつ。」1巻が発売されました。
    いやはやこれは素晴らしいラブコメ漫画が出たものです。
    はじめてのおつきあい」から取って「はじおつ」である。同系統のタイトルでカザマアヤミ先生の「はつきあい」という漫画も素晴らしいニヤニヤ系統でしたが、「はじおつ」もまた半端ないニヤニヤ悶絶系ラブコメ漫画である。
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    「はつきあい」はじめてのお付き合いに悶絶必至
    「はつきあい」悶絶して死んだ

    簡単にストーリーを説明します。
    主人公の名前は芦原向日葵(ひまりと読みます)。彼女は男性恐怖症というか、男性が苦手でよく知りません。それを克服する為の度胸試しで告白する事になる。以前に落し物を拾ってくれた甲斐悟に告白したらまさかのOKを貰う事になり付き合う事に…というもの。

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    付き合う事に…

    はじめてのお付き合いから始まる恋である。
    普通、この手の奥手のキャラだと「付き合うまで」を描くものだけど、「はじおつ」は付き合う事からスタートする。付き合う内に段々とお互いを知り惹かれあっていく様子が良いです。それが超ニヤニヤ展開の連続というのだから、まさにご褒美と呼ぶに相応しいものです。

    やはりこの手の付き合い始めの見所といえば、「不器用さ」でしょう。
    イチャイチャカップルの様子も大好きですけど、イチャイチャとは程遠い2人して何話していいか分からない不器用っぷりが俺の頬をニヤニヤさせてくれます。

    とりあえず朝一緒に登校すれば一言も会話がない。向日葵は目も合わせられない。男子とまともに喋れないからと手紙を渡す事にするんですけど、これが可愛いんだ。向日葵が赤面しながら「これっ、メアドとか色々、その…書いたので…」と手紙を渡す時の初々しさよ。

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    手紙で伝えます

    (ちゃんと伝える)
    …これっ、メアドとか色々と、その書いたので…っ

    なにこの可愛さ。
    今まで目すら合わせられない初々しさ全開だったのに、ようやっと目を合わせられました。真っ直ぐ見つめて手紙を渡す向日葵が可愛いんだ。勇気を振り絞る様の可愛さは僕の心の琴線を鷲掴みにしまくる。持てる勇気を振り絞っただけに、手紙を渡して逃走するのもお約束。

    そして始まる、はじめてのメール
    携帯メールが不慣れで四苦八苦する向日葵が可愛すぎる!

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    メール打とうとして

    見よ、この小動物のような可愛さを!
    シニア用の携帯を使えでも、まるで使いこなせていない。
    故に、携帯操作でいちいち四苦八苦している様子が可愛すぎるというもの。向日葵の言動がいちいち僕の心の琴線を鷲掴みにしやがります。初々しいラブコメといえば、「初めてのメール」は一大イベントでありニヤニヤさせてくれるぜ。

    ニヤニヤしっぱなしですが、可愛さだけじゃない。
    ちゃんとラブがコメっているんですよ。付き合い始め、ちょっとずつですけど前進してるのが素晴らしい。恋のステップアップやで。向日葵サイド(仲良し女子3人組)と甲斐サイド(仲良し男子3人組)で、世界を構築させているのもグッド。2人のラブコメパート以外に、それぞれ友達同士の絡みも見所の一つ。向日葵の友人2人も可愛いんだ。キャラも立ってるし。

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    友達同士

    出ましたね!
    妄想によってキャラを動かすというのはラブコメ漫画伝家の宝刀である。
    これが発動すると、またニヤニヤ成分が跳ね上がる。友人2人は向日葵を応援したりイジッたり、相談を受けたりイジッたり、アイデア出したりイジッたり、イジッたりイジッたりイジッたりイジッたりイジッたり…イジッたり!

    そう、向日葵はイジラレ可愛い!
    特に友人・柊子ちゃんにイジられた時の可愛さは半端ない。
    また、5話では視点が向日葵でなく甲斐くんになり、サラッと凄い事を述べた時の向日葵のリアクションが僕の心の琴線を鷲掴みにしやがる。

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    向日葵のリアクション

    「――え」(ぶわっ)
    「~っ~っ」(よろ…、ぱくぱく)
    「ば、ばいばい」(向日葵は逃げ出した)

    悶絶。

    テンパると逃げ出してしまう向日葵の可愛いこと。
    「はじおつ」はまさに、初々しいラブのコメりっぷりを堪能し、ニヤニヤして頬が緩むのを抑えられません。たまに悶絶する破壊力を秘めております。ラブコメ好きにはたまらんですたい。2巻は7月12日に発売予定で楽しみすぎる。