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    「吐息の稲妻」「他人暮らし」谷川史子先生といえばラブ&スマイル

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    谷川史子先生の単行本が2冊同時に発売。
    古き良きりぼん好きとしては、谷川史子先生が集英社からりぼんマスコットコミック&コーラスコミックとしてホーム(?)で活躍してると胸が熱くなります。まあ、最近は集英社以外で出した作品のほうが当たりが多いなとか思ったり思わなかったり。


    他人暮らし (クイーンズコミックス)
    谷川 史子
    集英社 (2011-03-15)

    サクッと読了。
    めちゃくちゃ良かった。感動した。ほっこりした!
    どちらも、透明感というか瑞々しさいうか叙情的というかふんわりした感じというか優しい感じがマーベラス極まりです(凄く抽象的な言い方)。

    「吐息と稲妻」は6本の短編。ちょっとSFちっくな表題作、幼馴染の話、父娘、姉妹、とまったく違う話を描きつながりを描いた短編集。ハッピーエンドもあれば、ハッピーエンドではないものもあり、ハッピーエンド至上主義者としてはちょっとむんな気持ちになったり。でも、読後にある満足感は保障付き。頑張ろうという気持になります(何に)。

    谷川史子先生の作品ってハッピーエンドだろうとそうじゃなからろうと、どの話も根底にあるのは同じだなぁ、と。悪く言えばワンパターン、良く言えば揺るぎない。等身大というか凡人というか、その辺りにいそうな普通の人を丁寧に描くというか。ギャルゲで例えれば、モブキャラにスポットを当てるというか。「神知る」でいうところの毎回ちひろのターンですよ!

    普通の人の気持ちを丁寧に描くのが素晴らしすぎる。普通の人の普通の感情が胸に染みまくるという。ストレートに感情を描く事で、普通の人の特別な感情が実に胸に染みるというか。野球でいえば、直球勝負みたいな(たぶん違う)。

    んで、「吐息と稲妻」収録の「雪の女王」は私の中ではホームランボールである幼馴染の話。

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    幼馴染

    幼馴染と言っても様々な定義と種類がありますが、「雪の女王」における幼馴染は子供の頃から一度も離れ離れにならず、関係も疎遠にもならないで過ごしています。この条件の下だと、幼馴染共同宣言は以下のような状況を最高の幼馴染関係と定義しています。

    1、一緒にいるのが当たり前の関係となっている(例、腐れ縁)
    2、幼少時に大切な思い出を共有している(例、結婚の約束)

    これをズバリ満たした高校生の幼馴染。幼馴染不可侵条約である。
    つまり関係は友達以上恋人未満。もはやお互いがいて当たり前、幼少時に結婚の約束という関係であり完璧な関係であるといえます。この関係を満たせば国際法で両想いと決められています。将来結婚するものと相場が決まっていますが…。しかし、そんな事はなかったという。この条件で結ばれないとか、ギャルゲ&エロゲでは考えられません。

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    完璧な幼馴染なのに…

    ソ連もびっくりの条約の破棄っぷりです。
    ずーっと気持ちも仲も離れず、幼少に結婚の約束を交わしておきながら結ばれないとか!それでも、女の子側の視点で丁寧に優しく心情が綴られて、幼馴染条約破棄であっても満足というか納得してしまう辺りが凄い。

    でも、ハッピーエンド至上主義者的には「告白物語」が最高ってもの。単行本の為に描き下ろされた作品で、姉妹の家族愛の話でありながらラブでコメる展開もガッツポーズもの

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    ラブコメ展開がマーベラス

    姉妹の家族愛を主軸としつつも、ラブコメ展開が心地良いのです。ニヤニヤするのです。つまりマーベラスなのですよ!特に、ほんわかとした幸せそうな表情が私の心を鷲掴みにしてくれます。そう表情がどツボすぎる。

    そして、「他人暮らし」は、「おひとり様物語(AA)」シリーズを彷彿させる女性の暮らしの話。バツイチ、結婚したい願望あるキャリアウーマン、成田離婚ならぬハネムーン前に別居…と一癖も二癖もあるアラサーの3人の同居生活。

    どの話も私の琴線に触れまくりなのですが、ハッピーエンド至上主義者的には「サワ」の話が一番かな、かな。やっぱり表情を描くのがグンバツすぎるというか。「間」の取り方における表情。何か核心に触れる台詞が出たら、言った方じゃなくて言われた方の表情をあえて描くという。

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    言われたほうの側の表情を描く

    ここぞの台詞だったり、ラブコメ的に美味しい台詞だったり…言われたほうの表情を描くのです。線香のような一瞬の表情を。台詞だけでなく、感情や状況の変化があって表情が変わる寸前を切り取るというか。

    とにかく表情を描くの上手いのです。
    泣き顔も良いし、真顔も良いし、困った顔も良いし…表情が本当にマーベラス極まり。心に響くのですよ。というわけで、谷川先生の作品は表情が本当に素晴らしいに尽き、一番良い表情が谷川作品の根底なんです。

    根底にあるのは一番良い表情。これぞ共通のお決まりの最高のものなのである、と。特に目を閉じて口全開の表情は絶対の表情。つまり…。

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    笑顔がマーベラス(これが言いたかった)


    他人暮らし (クイーンズコミックス)
    谷川 史子
    集英社 (2011-03-15)

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  • 「AKB49~恋愛禁止条例~」努力、根性、ど根性

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    AKB49~恋愛禁止条例~(1) (少年マガジンコミックス)   AKB49~恋愛禁止条例~(2)特装版 (プレミアムKC)

    くそ面白れー!!
    「AKB49~恋愛禁止条例~」2巻が発売されました。
    男が女装してAKBのメンバー入りして、男の娘でありハーレムを形成しており、完全にイロモノ漫画が始まったと思いきや。面白さが回を重ねる毎に加速していき勢いがどんどん増していきました。公式サイトの説明は以下の通り。

    AKB48の研究生「浦川みのり」としての生活を始めた男子高生・浦山実は、研究生公演のセンターに抜擢されるも、実力不足から周りに迷惑をかけることを恐れ、レッスン中に逃げ出してしまう!しかし、みのりを信じて待ち続ける吉永の姿に胸を打たれ、決意を新たに劇場へと戻るのだった。ついに、みのりと吉永たち研究生のステージデビュー初日が幕を開ける!!

    マガジンの連載を毎週読んでいるんですけど、改めて単行本2巻を読んんで驚きがまず挙げられます。何にって、吉永さんの出番の多さですよ。

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    吉永さん

    この漫画の原点でありメインヒロイン。見たまんま可愛いのです。2巻の時点は、まさにメインヒロインというに相応しい出番の多さと活躍。それが空気化してモブキャラになってしまうなんて誰が予想出来ようか!

    また「AKB49」の凄さを語る上で外せないのはたかみな先輩。実際のAKB48のメンバーのようですが、私のアイドルの歴史はチェキッ娘で時計の針が止まり、アイマスで動き出したので実際のAKBをほとんど知りません。それでも十分楽しめます。そして、たかみな先輩は最高の萌えキャラである、と。

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    たかみな先輩

    「AKB49」の登場キャラはみんな可愛いのですが、たかみな先輩は個人的にぶっちぎり。次点が岡部さん。

    そんなわけで、魅力満載で半端じゃない面白さの「AKB49」。特筆すべきはその「熱さ」です。アイドル漫画と見せかけてやっている事は熱血スポーツ漫画と同じノリで繰り広げられ、燃えるっちゅーもの。もちろん萌えます。萌えて燃えまくる圧倒的熱量。壁を努力と根性で乗り越えていく様はマーベラス極まりというもの。まさに、これぞ少年漫画の王道なのです。

    かの週刊少年ジャンプの三大テーマは努力、友情、勝利です。しかし、今のジャンプ漫画には「努力」なんてほとんどありません。あるのは「覚醒」です。覚醒、友情、勝利。もはや、今時「努力」など古臭いのか。否である!

    今のトレンディーは努力、根性、ど根性!

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    努力、根性、ど根性!

    初公演で骨折というアクシデントが起ころうとも、気力を振り絞って見事に成功させます。

    「死ぬ気で頑張る!」「それが男ってもんだろ!」と、努力&根性論を突き通す様が古き良きマガジンを彷彿させてくれます。やってる事は完全に熱血漫画なのです。

    また、少年誌らしくインフレも当然発生。
    センターは太陽で回りを照らさなければいけない→みんなが太陽→太陽を照らすほど大きな星も在る…と、とんどんAKBのメンバーというものの肩書が壮大になっていきました。太陽すら照らす輝く星になっても、竜巻に掻き消される

    そして、みのりの成長っぷりも外せません。歌やダンスが上手くなる努力の描写も良いのですが、言葉に出来ない何かを掴んでいくのが凄い。最初は外からAKBを見てアイドルが凄いって感じていました。

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    外から見たAKB

    「す…すげぇ…!!!」
    「すげぇ、熱量…迫力…歓声…」
    これが…AKB48のライブ…!!

    と、外から見たAKBのライブに武者震いして圧倒的な迫力に押されていました。以降の物語において、みのりは解説役として外からAKBを語るのです。基本的に、解説役というのは読者が読んで欲しい道とか方向を導くのが役目。

    AKBがいかに凄いかを、みのりの視点で解説し続けてくれました。それが初公演で、外から凄い凄いと解説してたAKBを、中から解説し始めるのです。

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    中から見たAKB

    「なんだろう、この感覚」
    「これが公演」
    これがAKB48
    これがアイドル!!!!

    みのりは2度、鳥肌を立てて驚愕しました。
    1度目はライブを観客として生で見た時。2度目はステージに立って。
    外からAKBを見て、中からAKBを見て。外からの視点で解説役から実際にステージでの凄さに。等身大で見える成長というか感動を丁寧に描いた事によって「これがAKB」というものを感覚的に体現できて、こっちまで感動して鳥肌ものです。宇宙規模の圧倒的な熱量を感じます。

    でも、個人的に一番のキモはやっぱり女の子の可愛さ。宮島先生の描く女の子はめちゃくちゃ可愛いく、その中でも肉感がツボすぎます。率直に言って「やわらかさ」です。

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    やわらかそう

    なんというか衣装がフリフリなのにピチピチなわけで、衣装からちょっと食い込んでいたりムチムチっぷりが良い感じ。これが実にやわらかそうで。個人的に太ももの質感がお気に入りです。私は「太もも」推しです(ドヤ)