• スポンサードリンク

    「じゅういちぶんのいち」、サッカー漫画じゃないし、じゃあなんなの、人生…かな?

    コメント(4)

    1/11 じゅういちぶんのいち 8 (ジャンプコミックス)

    「じゅういちぶんのいち」8巻が発売されました。
    4月から実写映画化、小説化とメディアミックスでこれから波に乗るってところですが、次の9巻で完結してしまいます。これについては8巻の後書きで中村先生は以下のように綴っています。

    この『じゅういちぶんのいち』、次巻で最終巻になります。色んなメディアミックスが決まり、作品として盛り上がってきたところでバシッと終わることができ、作者としては非常に嬉しい限りです。もちろん寂しい気持ちも少しはありますが…本当に理想に近い形で『じゅういちぶんのいち』の幕を閉じれるんじゃないかな、と思っています。

    映画化決まってこれからってところでバシッと終わらせるとか流石である。もっと見たいよね。ソラのサッカー人生を。何度でも言おう。「じゅういちぶんのいち」は本当に良い漫画である、と。
    <関連>
    「1/11 じゅういちぶんのいち」目頭と胸が熱くなる!
    「1/11 じゅういちぶんのいち」どう考えても名作すぎる件
    「じゅういちぶんのいち」良い漫画すぎて胸が熱くなる

    先日発売した8巻では、時系列戻って高校時代の先輩後輩のグッとくる話を描く一方で、既にベテランと化した安藤ソラの円熟期のエピソードが収録されています。やはりね、この作品は素晴らしい。「じゅういちぶんのいち」は一見するとサッカー漫画なんですけど、カテコライズすればサッカー漫画ではない。サッカー漫画じゃなかったらなんなのよ?と聞かれればこう答えよう!

    人生…かな?

    17
    「じゅういちぶんのいち」は人生である

    誰の人生かっつったら安藤ソラのだよね。
    中学時代のソラっつったら天才ドリブラーだったけど、1人でサッカーして壁にぶつかってもがき苦しんでましたしね。そんなソラの前で現れたのが、若宮四季である。若宮四季と出会いソラは「サッカーは一人でやるものじゃない」と気付き、ソラの物語は始まったわけである。

    この1話を彷彿させるのが8巻収録の24&25話の「椎名千聖(前半)(後半)」でしょう。椎名は強豪校から転入してきた個人技がずば抜けた天才ドリブラー。しかし、パスをしないので本物の強豪DFにマークされれば、何も出来なくなる。まさに中学時代のソラそのもの。

    18
    絶望するソラの図(1話) / 絶望する椎名の図(24話)

    完全に一致!

    24~25話は1話を読み返した上で読むとまた違った感情があるよね。ソラ同様に、個人技一辺倒だった椎名であるが彼も変わっていくのである。ソラが若宮四季に出会ったように、椎名は3話の主役だった越川凛哉に出会う事で変わっていくのです。

    「じゅういちぶんのいち」はオムニバス作品としても一つの完成形であるといえますね。ぶっちゃけ、「じゅういちぶんのいち」は1巻さえ読んだら後はどの巻読んでもいいっつー作りになっている。どこから読んでも1~2話完結の短編もの本当に泣けます。感動します。金太郎飴じゃないけど、どっから読んでも胸が熱くなるわけです。

    でも、オムニバス形式として以前に登場した人物が再登場するのも熱いわけよ。しかも自然にね。別に3話を読んでいなくても24~25話は胸を打つ話となっています。でも、3話を読んでるとさらにグッとくるっていうね。以前出たあいつが成長してどう変わったかという見方もできるしね。

    で、24~25話「椎名千聖」は、あのカッコつけマン越川が泥臭くなる事を選択し、以前のソラを彷彿させる自己中マンの椎名を劇的に変える役どころになってるエピソードですよ。もう最高ですね。胸熱ですね。椎名が体を張って他人の為に献身的なプレーをするようになるところなんて胸が熱くなりまくるよね。

    19
    敵DFの進路を体を預けて止める献身的なプレーをする椎名

    おまえが決めろ!越川!!

    ブルっとくるね。
    ぶっちゃければ「じゅういちぶんのいち」という作品はサッカーなんて刺し身のツマみたいなものです。スポットが当たるキャラの「生き様」を描くのでサッカー描写なんてオマケみたいなものなんですよね。ヒューマンドラマを描く。だからサッカー選手以外のマネージャーとか絵が上手いデブとかにスポットが当たるし、どいつもこいつも最高に輝く。胸が熱くなる。目頭が熱くなる。

    だけど次が最終巻。
    作者の力量も上がって、サッカーシーンそのものもかなり熱くなってきている。8巻のキモは当然26話「佐川遼馬(前編)」である。サッカー選手としてベテランを迎え日本に戻ってきたソラ。衰えたベテランと若い波にも調子にも乗ってる選手の最高に燃える展開。

    20
    選手交代!背番号28、安藤ソラ

    鳥肌が立つ。震える。武者震いするよね。
    「じゅういちぶんのいち」は泣ける漫画の代名詞だったけど、ここにきてクソ熱い展開にまでなるっていうね。泣けて熱いとか素晴らしい。素晴らしいぞ!

    引退もチラつく年齢を迎え衰え、怪我でボロボロとなったソラ。
    彼が魅せるプレーとはどのようなものなのか。生殺しのように続く。まあ、私はSQ本誌を読んでるので先を知ってるんですけど、あえて言おう。最高である、と!

    ソラとその周辺の生き様を描く「じゅういちぶんのいち」。誰もがサッカーにおける十一分の一という生き様を見せてくれました。そして終盤はソラを中心に物語が動く。やはり主人公である。「じゅういちぶんのいち」は人間ドラマを描き最高に泣ける作品ですけど、気になるのはサブタイトルだよね。2話「篠森仁奈」、3話「越川凛哉」、4話「神崎真臣」、5話「水野由花」、6話「山中寛太」…というように基本1~2話完結のオムニバスで主役を張るキャラの名前がサブタイトルになっている。

    ここでもう一度、1話のサブタイトルを見てみよう。

    21
    1話、若宮四季

    いまだ主人公、安藤ソラのタイトル無し。
    もうお分かりだろう。最期は絶対に「安藤ソラ」というタイトルが付くだろうことは。中学生だったソラも、今や引退間近で、結婚もしてしまった。1人のキャラの人生を様々な登場人物の角度で見てきたのも、次の巻がラストか。最期に最高の人生が描かれるのだろうか。「安藤ソラ」のサブタイで。今からドキワクです。

    「じゅういちぶんのいち」は超おすすめですね。
    今一番泣ける漫画です。今では忘れてしまった「何か」を思い出させてくれます。そこのあなた、何か大切なものをお忘れではないですか?「じゅういちぶんのいち」を未読なら是非読んでみてください。きっと思い出します。

    しかも、なんと今なら7巻までkindleで368円という32%offである。未読なら人生の半分は損してると言っても過言じゃない。ガチで涙腺崩壊する漫画を一気読みはどうでしょう。本当に涙流さずに読むことは不可能なので是非読んでみて欲しい作品です。

     1/11 じゅういちぶんのいち 8 (ジャンプコミックス) 1/11 じゅういちぶんのいち(8)
    小説版「1/11 じゅういちぶんのいち 行く春」
    著者:中村尚儁

    Kindle版1巻:「じゅういちぶんのいち」(1)
    Kindle版2巻:「じゅういちぶんのいち」(2)
    Kindle版3巻:「じゅういちぶんのいち」(3)
    Kindle版4巻:「じゅういちぶんのいち」(4)
    Kindle版5巻「じゅういちぶんのいち」(5)
    Kindle版6巻:「じゅういちぶんのいち」(6)
    Kindle版7巻:「じゅういちぶんのいち」(7)
    スポンサードリンク
  • 「じゅういちぶんのいち」良い漫画すぎて胸が熱くなる

    コメント(0)

    「じゅういちぶんのいち」4巻が発売されました。
    何度も述べますが良い漫画です。グッときます。感動します。サッカー漫画ですけど、サッカーを知らなくても興味がなくてもまったく問題ありません。サッカーをテーマとしていますが、メインは登場人物達のヒューマンドラマな。サッカー漫画というよりも、サッカーを通して語られる青春群像劇
    <関連>
    「1/11 じゅういちぶんのいち」目頭と胸が熱くなる!
    「1/11 じゅういちぶんのいち」どう考えても名作すぎる件

    4巻も今までと同様に3人の物語と読み切り1話が収録。今回、収録されているのは「医者になる夢を諦めた元ガリ勉のサッカー部員」「選手の獲得に思い悩むスカウト」「ソラを見つめるファンの少女」の3人。どの話も感動的でジーンときます。

    【加瀬博樹】
    小さい頃、命を救ってくれた名医である叔父。医者になりたいと思うようになり、その叔父がいる大学の付属校を目指し受験勉強に明け暮れるも失敗。小さい頃からの夢を断念し、サッカーに出会い新しい生き甲斐を見つけた少年の物語。

    ソラのチャンピオンズリーグで優勝したいという夢を聞いて触発されるわけですが、この時の台詞がまぁ素晴らしいのなんの!

    37
    名言すぎる

    俺の夢は変わらない…今いる場所がどこであっても目指す場所は変わらないよ

    理想から外れた道に進んでしまっても、今自分がどこにいようと目指す場所は変わらないというソラ。その言葉に自分を重ね、もう一度医者を目指す…というエピソード。その際に、サッカー部を辞めるわけですが決して途中で逃げ出した訳じゃないのが胸熱です。

    38
    「試合でゴールを決めるのが、今の僕の夢なんだ」

    きっちり夢を叶えてから、もう一つの夢に邁進していくのである。試合でゴールを決める、医者になるという2つの夢を達成する様子がもう最高です。

    【堂本誠治】
    サッカークラブのスカウト部長をする堂本。以前に一流大学の弱小サッカー部の選手をスカウトしたものの大成する事はなかった。しかも上場会社に内定が決まっているのに熱心に口説き入団させたのに。彼の人生を狂わしてしまった…と、後悔している哀愁漂うおっさんの物語。

    ソラが、以前に人生を狂わしたと思っている選手と境遇が似ていて、スカウトするかどうかの葛藤。ソラを獲得すると決めるまでのやり取りは感動しまくる。 すこぶる良い話で思わず目頭が熱くなってしまいました

    39
    スカウトします

    ―スカウトは、人一人の人生を狂わすことのできる職業だ。しかし、だからこそ挑戦すべき時があるのかもしれない。自らの人生を賭けた選手とともに―

    「じゅういちぶんのいち」の名言発生率は凄く。
    この漫画のタイトル「1/11」の11話目でこのエピソードというのも味わい深いです。

    【沢渡真名】

    40
    沢渡真名

    3巻の中の俺の中のメインである。無名時代からソラのおっかけをするファンの女の子。その女の子の招待は…というもの。いやはや、いい意味で裏切られました。思わずホロリとさせられます。

    4巻は全体的にソラの成長奇譚って感じでもありました。今まではソラの周りの人物を時間軸バラバラで青春群像劇で描かれてましたが、今回はプロになり海外へ移籍と一気に時間軸が進んいきました。後書きの作者コメントを見ると終わりが近い様子。もっと読みたい気もしますが、どうまとめるか私、気になります。
    <関連>
    「1/11 じゅういちぶんのいち」目頭と胸が熱くなる!
    「1/11 じゅういちぶんのいち」どう考えても名作すぎる件





    ストライクウィッチーズ Blu-ray BOX スタンダードエディション