「それでも町は廻っている」のアニメ化が決まりました。TBSって事はパンツはなしかな。そして「それ町」7巻が発売されました。


表紙の歩鳥の頭の花飾りがポイント。これは天国に行った時に案内人から貰ったやつですね。オビには石黒先生のアニメ化に対するコメントがありました。

まさか、それ町がアニメ化なんて珍事が起きるとは。
これも地球温暖化の影響でしょうか。

ファンとしては淋しい気持ちもありますが、紺先輩が風邪にうなされて「つらいよ…死んじゃうよママ…」と言うシーンはアニメで是非見たいです。

で、7巻も非常にマーベラスでした。本当に「それ町」は面白いです。7巻の1話目は野球話なのに、野球やってるシーンが1コマもなかったり。何よりも久々に歩鳥がタッツンを辰野さんと苗字で呼んでてたりタッツンは歩鳥と下の名を呼び捨てでなく嵐山さんと呼んでいたり新鮮でした。歩鳥が1年の冬から「タッツン」とあだ名つけてお互いが呼び捨てになっていたので、51話「ホワイトデビル」は1年の夏の出来事だと分かります。そんな感じで、「それでも町は廻っている」は時間軸がバラバラに描かれているのです。

そんな感じで7巻の時系列は以下のようになります。

51話「ホワイトデビル」(1年夏)
52話「秋まつり」(2年秋)
53話「コンタクト」(2年秋)
54話「ガッカリなカード」(2年冬)
55話「時は待ってくれない」(2年冬)
56話「テリトリー」(2年?冬)
(妹の仇名ニンジャ(小2)。小1や小3もニンジャという仇名かもしれんけど)
57話「それ町サスペンス劇場②」(2年冬)
58話「血のバレンタイン」(2年冬)

こんな感じか…。
やはり魅力は読み返す度に新たな発見があることでしょうか。21話「迷路楽団」で紺先輩に足に無駄な動きがあり、下半身を固定して上半身を捌く特訓と騙されて軽音部でドラムの練習をさせられて学際でバンド組んだ針原さんの続きの話が53話「コンタクト」です。ラブレターに見せかけてバンドに誘われていました。

54話「ガッカリなカード」はあるあると唸ってしまいました。クラスが違う奴とカードゲームすると、ルールなどの違いに戸惑ったりそれが凄い新鮮で楽しいという。私も昔はメンコやドラクエのバトル鉛筆のクラス毎のローカルルールが妙に面白かったです。ちなみに4-3で最強のカード使いが歩鳥の弟猛くん。

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4-3最強の男

カードはしょぼいけど、メチャクチャ強いと友達から絶賛されていました。もう4-3では敵なしなのでしょう。そこで、友人の一人が猛の強さを見て…。「4組の山本に勝てるんじゃねぇ?」と呟いていました。その後は猛とエビちゃんのデートに話が飛びましたが、今回はその間の話のようです。

今回の話では3組の代表として4組の強い相手と勝負することになっていました。その相手こそ、今まで名前だけ出ていた4組の山本くんなのです。こういう何度も読み返して新たな発見があるのはマーベラスです。というか山本くんは普通に良い子ですね。

55話「時は待ってくれない」では、調理実習でタッツンが自分の仇名の広がりに驚いているのか興味深いです。

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タッツンが拡大

いつの間にか「タッツン」というあだ名でクラス中に呼ばれていました。男子にまで「タッツン」が広がっており、本人もびっくりしていました。いつの間にか真田まで「タッツン」と呼んでいました。

バンド組んだ文化祭(2年秋)ではまだ「辰野さん」と呼ばれており、その後の体育の卓球でも歩鳥以外は「辰野さん」という呼び方でした。という事は、「タッツン」という呼び方は2年の冬辺りから広がったと考えられます。で、ここで問題は真田が「タッツン」と呼んでいた時の話。

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真田もタッツン

真田も2年の学園祭までは辰野と呼び捨てでしたが、48話「歩鳥初体験」では「タッツン」と仇名で呼んでいます。この時は歩鳥達は3年の春という事になります。…あれ。以前に導きだした時系列に歪みが…。この話はクソ長くなるので明日にでも

52話「秋まつり」では歩鳥の小学校の仇名が「シャポン」である事が判明しました。中学校の同窓会では歩鳥と呼び捨てされていたので、小学校と中学校では学区の関係か面子が違うようです。そして、56話「テリトリー」では妹の雪子が自分の部屋を持ちたいという話。

クラスメイトの友達からは「ニンジャ」と呼ばれています。以前のメッシー騒動で学校中の証言を取っていた猛は、2年生達の証言で「メッシーならニンジャだ!」と口を揃えて言っており、実際にニンジャに証言を取ったらニンジャは妹の雪子で「おまえか――っ!!」と驚いていました。

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ニンジャは妹だった

なぜ雪子が「ニンジャ」と呼ばれているのか聞けば、「話すと長くなる」と言われて、「じゃ、いいや」と興味なく立ち去ってしまいました。

なぜ雪子はニンジャという仇名なのでしょうか…。思いだすのは36話「卒業式」です。この時は、猛は3年2組で雪子は1年1組でした。つまり歩鳥が1年生の時の春の出来事です。

体操着を学校に忘れた雪子と一緒に夜の小学校へ取りに行き、自分の小学生時代の思い出を「おもひでぽろぽろ(AA)」のように思いだしていました。この時、タイヤ山の上から見事に飛び降りて、雪子は「わっすごい」と関心していました。

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タイヤ山から飛び降りる

小学校1年生の雪子にとっては姉の歩鳥がタイヤ山から飛び降りたことは、さぞかし凄い出来事だったようです。姉がやった事を妹が真似するというのはよくあること。つまり、小1の雪子は姉の真似をしてタイヤ山から飛び降りて友達からニンジャと名付けられたのではないかな、と。雪子がニンジャと名付けられるエピソードも見たいものです。

で、個人的に最も嬉しかったのは58話「血のバレンタイン」です。歩鳥が小学校時代に好きだった男子にバレンタインデーにチョコを渡せなかった回想があります。これは、8話「看板娘が大人気」でウキ婆ちゃんが1コマだけ思いだしたカレーを食わせた思い出の詳細なのです。

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ウキの思い出

小学生時代にチョコレートを渡せなかった歩鳥にカレーを出してあげていました。58話「血のバレンタイン」は、この時の出来事が詳しく判明してホクホクです。オカメチョコレートとか、凄いもの作ってしまってました。

ところで、歩鳥が好きだった男子は誰なのでしょうか。真田ではないでしょうけど、このチョコレートが真田の手元へ行ったのは個人的にマーベラスですよ。しかし、小学生時代に恋をした歩鳥の相手は気になりますね。

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愚痴る歩鳥

「だいたいさ~相手が同じクラスっつーのはね~」

歩鳥が好きだった相手は同じクラスだったとか。歩鳥たちの通っていた小学校は6年生が1年生の教室の掃除を手伝っていたようなので、36話「卒業式」の思い出でスカートめくった1年生をしかった少年が本命かな。そういえば、スカートめくった当時1年生の枝手くんは、歩鳥の5つ下。弟猛は7つ下で妹雪子は9つ下。弟や妹のエピソードで高学年になった枝手くんが再登場する可能性もありますね。

何にしても、「それでも町は廻っている」は本当にマ-ベラスで面白いですね。で、7巻のキモは紺先輩なのですが長くなったので続きます