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    「センゴク外伝 桶狭間戦記」完結!

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    さて、「センゴク外伝 桶狭間戦記」が完結しました。ついに桶狭間で決着です。




    義元を名将として描いた「センゴク外伝 桶狭間戦記」。最近の研究ではただ運が悪かっただけであると再評価をされています。「センゴク外伝 桶狭間戦記」の義元はマジかっこいいです。信長じゃなくても惚れるっつーの。

    「死中に活をお止める織田信長が、今川義元の本陣へと迫る!戦国時代とは何か!?乱世とは何か!?答えは運命の地・桶狭間にある!!」

    まぜ、「戦国時代」とは何なのか。始め、太原雪斎が今川氏親を見て乱世に生きる大名に興味を抱きました。「幼少より仏門しか知らぬ故、戦国大名とはいかなるものに…?」と聞けば。氏親もかつて北条早雲に聞いたらしく…。

    ただ乱世を生くるのみと…

    では乱世とは何か。

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    乱世とは

    果てるまで命を燃やす遊び場であると」

    そして、太原雪斎が幼少の今川義元と出会った際、最上の遊びを提供するのです。「ボクが遊びたいときには皆も遊びたいときらしいんだ」と言っていた義元。そして…。

    義元「何して遊ぶ?
    雪斎「お主を戦国大名にしてやろう

    ここに最高の遊びを約束。
    果てるまで命を燃やす遊び場という乱世、ただそれを生きるのみという戦国大名。何して遊ぶかと聞かれ、戦国大名にしてやると言い放った雪斎。まるで会話が噛み合っていません。しかし、これぞ最高の遊びであると。

    そして桶狭間。

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    桶狭間

    是ぞ我が求めし、遊宴である

    「ボクが遊びたいときには皆も遊びたいときらしいんだ」と子供の頃に言っていた義元。ただ集まっただけ。その答えを見た。

    また興味深いのは義元に対する信長評。「外伝」ではヘタレというか弱さを描かれていた信長。特にまだ見ぬ、姿無き雪斎に義元に恐怖し惚れていました。「見られている」と義元の手の平の上であると。しかし義元も同じで「乱世の民が作り出した幻影かちも思うていたよ」と言っていたのは興味深いです。

    そして運命の桶狭間での討死。

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    今川義元討死

    最期までかっこ良すぎるというもの。
    子供の頃に読んだ小学館の「日本の歴史」シリーズを始め、既存の義元はヒゲもじゃ短足で神輿の上に乗るマヌケ親父というイメージが出来上がっていましたが、それを完全に覆してくれました。

    しかし信長「惚れすぎた故に、殺っちまった」ってどんだけヤンデレなのでしょうか。注目だったのは信長の土下座です。以前に、ここぞで土下座をするはずと言いましたが、見事な土下座を披露してくれます。

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    義元に土下座

    信長が土下座する相手は、死にゆ者と殺す者のみ。今までも、散々土下座をしてきましたが、やはり最期の義元への見開き土下座が圧巻すぎるというもの。

    いやはや、とにかく圧巻でした。また視点というか着眼点が面白いんですよね。小氷河期にスポットを当てたり、商人の銭の話など。伝家の宝刀「だが、この○○には疑問が残る~」は、外伝でも炸裂しまくり宮本先制節満載ですが、ぶっちゃけ歴史的真実とかどうでもいい、激しくどうでもいい。史実知りたきゃ教科書でも読んでろという。面白いかどうかで、凄く面白かった。これだけ。

    本編も好きなんですがこの外伝の面白さはヤバイ。特に終盤の桶狭間は毎週脳から汁が出るほどの大興奮でした。間違いなく傑作。マーベラスです!





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  • 「センゴク外伝桶狭間戦記」が半端なく面白い件

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    日本の歴史を描いた作品は数あれど、宮下英樹先生の描く「センゴク」の面白さは半端じゃありません。超傑作すぎて脳から汁が飛び出して鳥肌が立ちまくります。戦国史上最も失敗し、挽回した男・仙石権兵衛秀久を描いた「センゴク」シリーズ。現在は本編が休載中で番外編を連載しています。


    この番外編がまたクソ面白くたまりません。
    描かれるのは本編の少し前の時代。今川義元が描かれています。今川義元といえば、数ある歴史物でマヌケキャラとして描かれています。

    桶狭間の戦いで2万とも2万5千とも言われる大軍で攻めて圧倒的有利と言われながら、たった2千の尾田軍に敗れ去った事が有名。御輿に乗って移動し短足で乗馬が出来なかったとか色々言われています。油断したりルックス的にも終わってる愚将というのが一般的な知識。「センゴク外伝桶狭間戦記」では、愚将なんかではなく名将として描かれています。wikiで調べてみると、本当に傑物だったようです。へぇー。

    そういえばヤングアニマル連載の4コマ漫画「信長の忍び(AA)」でも、桶狭間で最期を迎えた今川義元は「歴史はわしを、油断した愚将と記録するのだろうな。わしは愚かでないし油断もしなかった!ただ運が悪かっただけじゃー」と叫んでいました。

    始まりは、太原雪斎との幼少の頃の出会いから。

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    今川義元と太原雪斎の出会い

    「坊主などつまらん。糞くらえだ。」
    「ただ乱世を生くるのみ!!」
    お主を戦国大名にしてやろう

    こうして出会った2りの戦国時代を勝ち抜く物語。はっきりいって超面白い。様々な説がある戦国時代で、どの資料を使い、どの資料を捨ててストーリーを作ってオリジナルな話にしていくのかというのが楽しさの一つですが「センゴク外伝桶狭間戦記」は、織田信長の父・信秀の頃からライバル関係を上手に描き、信長は義元を尊敬、憧れているという感じで描かれています。これは美味しいですね(BL的に)。

    で、今川義元VS織田信長という図式を丁寧に描いていき、決戦の時近し。ここまで信長は義元の手のひらという描かれ方。特に、直前では死亡フラグがビンビン立っていた第3の主人公というべき太原雪斎の最期は胸が熱くなるというもの。

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    最期を迎える太原雪斎

    弘治元年10月10日(1555年11月23日)
    大原崇孚雪斎 示寂 享年六十

    決戦の3年前の出来事。対して、信長が尾張統一。そして、4巻。ついに今川軍が盤石の態勢を整えて尾張へ。迎え撃つ尾田軍は次々と城を落とされ、今川の勝利は決定的という戦況で舞台は絶景の山へ…。

    「この山はなんというのかね」

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    絶景の山

    「ほぅ、桶狭間か」

    決着近し。
    というか今ヤンマガではノンストップで桶狭間の戦いを行っており、毎週毎週息を飲ませない展開を繰り広げており目が離せない状態。信長勝利は歴史が証明しているのですが、今まで圧倒的優位にいながらどう義元が討ち取られるかというのが最大の見所といったところでしょうか。

    「センゴク外伝桶狭間戦記」の面白いところは、本編では魔王のように描かれていた信長が幼少から描かれ、時折見せるヘタレっぷりがたまりません。特に、土下座は胸熱もの。父・織田信秀もここぞで土下座していました。金を借りる時と犬山の乱の時に。そして、信長もここぞで土下座をしていましたが、信長が土下座する相手は2種類

    「我の土下座は死にゆく者か、我が殺す者にのみ」

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    信長の土下座

    これから死ぬ者と殺す者に対して土下座を行った信長。作中で、土下座した相手は、死にゆく堀田氏、織田信友(これから殺す前、殺した後斬首)に2回、織田信光(作中では信長が殺した説)、討ち取られた千秋隊に対してと計5回土下座していました。

    そして最終決戦。ここまで信長の土下座をフィーチャーしていれば、最後の土下座相手は今川義元しか考えられません。桶狭間で義元を撃つ時、信長はきっと土下座するはず。今から胸が熱くなるな!

    また、本編との繋がりにもニヤリ。徳川家康もそうなのですが、個人的には長篠の戦いの前に信長が神頼みしに、熱田神宮へ願掛けした時に、15年前にもあったと語られていました。

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    熱田神宮で願掛け

    かの桶狭間の戦いの前にも…弾正忠様は熱田神宮に願かけしたそうじゃのぅ。ちょうど15年前になるのか…

    そして「センゴク外伝桶狭間戦記」は桶狭間を描いていおり、信長の願掛けを描写。しかも、15年後の長篠の戦い同様に、頼もしき部下が揃っており、明らかに宮本先生は同じ構図で描き燃えるちゅうものです。

    5巻で完結だと思いますが、名将として描かれる今川義元と織田信長による桶狭間の戦い。どのように完結するのか見所満載。マジで超面白いです。