スポンサードリンク
「祈り花」林みかせ先生の珠玉の短編集
コメント(0)
2012年07月07日
「祈り花」(林みかせ先生)がなかなかストライクだった。
購入した経緯は一点。表紙買いである。いや、だってですよ。なんか可愛い幼女がこっちを見つめて、僕と目があった(気がする)のです。そりゃ手に取ってレジに行くのも仕方ない。というわけで購入したわけです、はい。で、これがなかなかに僕の心の琴線に触れたわけです。面白かったです。
収録されているのは表題作の「祈り花」を中心に、「相愛メタフィジカ」「白花メランコリー」「ココロノオンガク」「Long Love Letter」の5本。えぐられるような暗い話からハートフルにニヤニヤできる作品まで様々。
表題作「祈りの花」が予想以上にダークな感じでビックリしました。
救いがなかった。男の子に助けられた犬が「ありがとう」とお礼が言いたいから人間になりたいと悪魔に頼んで可愛い幼女になる。ヒヨドリと名乗る彼女は、対価として「人としての高度な思考と、それに伴う欲の感情を抱く」というもの。
で、汚れを知らない無垢な幼女がだんだんと人間の嫌な感情を知っていく過程がもうね。嫉妬とかエゴとか、抑えきれない欲が滲み出て病んでく。
ドス黒い感情を知って病んでく
何も知らない純粋な動物がどんどん汚れていくのは何とも胸に刺さりますしかもハッピーエンドにならないという。可愛らしい絵柄でほのぼのした雰囲気だっただけに、凄いギャップでした。切なすぎる。グッとくる。
幼女ヒヨドリ
泣けるぜ!
ほのぼのしてる中での黒さ、優しい中でのエゴと欲の渦巻く感情。このギャップが凄い。林みかせ先生の作品って初めて読んだんですけど、めがっさストライクでした。女の子の可愛さがヤバイ!女の子の泣き顔がヤバイ!「相愛メタフィジカ」は悲恋を扱ったものですが、こちらもグッときました。感情の起伏の魅せ方が上手い。
個人的には「白花メランコリー」「ココロノオンガク」が特にお気に入りかな。ハッピーエンド至上主義なので。「白花メランコリー」は、ニヤニヤ要素満載で僕の心の琴線を鷲掴みにしまくる。記憶少女の女の子が(血まみれで刀持参)が倒れており、身元が分かるまで記憶が戻るまで、屋敷で過ごす…というもの。
白花メランコリー
ただひたすら頬を緩めてニヤニヤした。
どうも、この2人は敵対する家同士という関係だったんですけど、女の子が記憶を失ったら、まあ甘い感じで惹かれ合うっていうね。ニヤニヤする素晴らしいラブコメでした。もう最後の「かああっ」の赤面の可愛さに、ニヤリング&ローリングで身悶え3回転半を記録する。
まさに珠玉の短編集といった感じでした。
林みかせ先生の漫画は初めて読んだんですけど、いいね。お勧めです。ちょいとポロロッカして他の作品も読んでみよう。女の子の可愛さが超ド級でした。
地球行進曲 全2巻完結 (花とゆめCOMICS) [マーケットプレイスコミックセット]
posted with amazlet at 12.07.06
林みかせ
白泉社
白泉社