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「鉄風」めがっさ燃えまくる件
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2011年06月18日
アニメ化も決定しノリノリの「ちはやふる」。先日13巻が発売されました。全国大会団体戦決勝トーナメントに進出した瑞沢高校はベスト4で対戦する明石第一女子。去年のクイーン戦予選の西の代表でユーミンこと山本由美相手にシーソーゲームで惜敗した逢坂恵夢がおり、千早との対戦がクソ燃える。
逢坂恵夢
13巻も連載してますし、そろそろかるたの試合がダレてもおかしくないのに、そんな事は微塵もありません。試合にグイグイ引き込まれて燃え上がるってものですよ。瑞沢も明石第一も互角で全員の圧力がぶつかる!
最近、俺の中で女子格闘技漫画が熱いのです。
例えば、「からん」。京都の女子高柔道物語であり、どの部員もキャラが立ちまくっており、柔道も日常も本当に面白かったわけです。
信じられない事に、これからという時に最終回を迎えてしまいました。でも「巨娘」が再始動するなら何年後かに「からん」復活を期待せざるを得ません。
関連、「からん」が地味に面白い件
あと、「キックのお姉さん」。
女子キックボクシングとラブコメ(?)。主人公の男が女子キックボクサーの夏野華に惚れてしまい、彼女目当てでキックボクシングの世界に引きずり込まれて…というもの。
まあディープなキックの話は殆どなくて、キックボクシングを題材にした主人公・秋山進一郎とヒロイン・夏野華のラブコメ(?)という感じ。今後、ディープなキックの話など盛り込まれる事を期待。
そして個人的に1番お気に入りなのが「鉄風」。
以前にも紹介しましたが何度でも言おう。女子の総合格闘技を題材にした漫画なのですけどめがっさ面白い。本当に続きが楽しみ過ぎるってもの。隔月のgoodアフタヌーン連載の為に掲載ペースが遅くて「続きまだかよ!」とヤキモキしてしまいます。
・「鉄風」が燃える
・「鉄風」の面白さが半端じゃない件
で、先日「鉄風」4巻が発売されました。4巻もめちゃくちゃ面白くて脳から汁が出るってものですよ。まじで超お勧めである。
西の魔女・本間三津子がどう見ても藤井恵選手によろしく、マルコがリンジィと戦わせたい神薙忍なる女子プロレスラーがどうみてもミスター・女子プロレス神取忍です。本当にありがとうございました。
で、「鉄風」の魅力的な点といえば主人公の性格の悪さ。
王道のスポーツ漫画ではライバルキャラというよりも悪役として登場しそうなキャラなのが石堂夏央。総合格闘技を始めた理由が、充実してる馬渡ゆず子が気に入らないから潰したいといもの。それでも、真っ直ぐひた向きに総合格闘技に取り組むのです。
石堂夏央
「アイツ(馬渡ゆず子)に届く牙をつ目を…砥ぐ!!」
ゆず子も出るG-girl新人トーナメント出場する事になった夏央。まだまだ総合格闘技を始めたばかりで、ゆず子とは大分差があります。フィジカル、スタミナ、ボクシング、キック、レスリング、柔術…他にもパウンド有りでの攻防や金網での戦い方など、課題は沢山。それでも夏央は、ひた向きに努力しようとしている。真っ当なスポーツマンのようです。
石堂夏央がクセになる程魅力的なのはこの二面性。
・性格が歪んで他人を踏み台と考えるような悪役
・真っ当なスポーツマン
相反するような悪っぷりとひた向きさの二面性。
以前、夏央の友人・二ノ宮ケイは夏央を以下のように表現。
ケイ
「ナッちゃんって性格悪いよね」
「でも、まっすぐに性格悪いからいいと思うよ。ずるくなくて」
まっすぐに性格悪いってのは良い表現ですよね。
ドス黒い悪役なのに、ひたむきに総合格闘技を地道に努力する夏央に矛盾がないのは、良くも悪くも真っ直ぐである、と。
真っ直ぐひた向きな悪役なのが夏央の良さであり、その黒いオーラが見えそうな満面の笑顔がたまりません。邪悪に天使のような頬笑みをする夏央に胸が熱くなるな。個人的にパウンドを教えて貰った時に、ゆず子をボコボコにするのを想像した時の頬笑みが一番ゾクゾクさせられました。
夏央も頬笑み
「なんかコレ私…好きかも…」
「こうやって馬渡ゆず子をボコボコにしてあげられたらなぁ…」
「きっと…とても素敵な事だと思う」
「ボコボコにできたらなぁ」ではなく「ボコボコにしてあげられたらなぁ」ですか。まるでゆず子が夏央にボコボコにされる事を望んでいるかのような言い回し。本当にナチュラルに性格が歪んでいます。
また、4巻では天才と凡人の圧倒的な壁が悲しいぐらいに描かれています。私は努力して努力して天才に挑み無惨に敗北するのが大好物なので、夏央VS桐戸ハルカ、ゆず子VSマリー・トーヒルが最高すぎでした。
特に夏央の事を「アイツそんなに才能ありますかね?」「私、アイツとスパーしてても負ける気全然しないんですケド…」と言っていたハルカが夏央になす術もなくもなく惨敗を喫したのは背筋がゾクゾクとしました。
まだ総合格闘技を始めたばかりの夏央に、いつの間にか追い抜かれていたハルカ。
圧倒的な才能
「こんな短期間で…私はいつの間に追い抜かれていた?」
「寝技の技術は練習量にそのまま直結するハズでしょう?」
「なのになんで!!」
「繰り返し繰り返し練習してきた私の時間は!!」
「私の…私の居場所は」
「オイオイ…そんなのいつ習ったよ…って、知ってるよ」
「どうせ勘だろ。畜生…」
「畜生…」
ハルカの絶望的な心情。
「鉄風」ってストーリーや演出も面白いんですけど、一番は生々しいまでのキャラの心情だと思うわけです。「才能」という壁に絶望していく様のハルカの独白が半端ない。
紺谷可鈴は夏央のあり得ない成長速度を以下のように説明。
才能
「イメージを直結する」
目で見たもの体で感じた事を…直接フィードバックする。理屈として噛み砕いて反復練習によって体に覚え込ませる作業を必要としない…。曖昧なイメージをそのままに体が勝手に正解を選択してくれる。それはつまり才能。
目で見たもの体で感じた事を…直接フィードバックする。理屈として噛み砕いて反復練習によって体に覚え込ませる作業を必要としない…。曖昧なイメージをそのままに体が勝手に正解を選択してくれる。それはつまり才能。
とどのつまり夏央は一度見た曖昧な技を練習無しで繰り出せるのです。圧倒的な才能。時間をかけて努力する凡人とは核が違います。オビ通りようやく開花した夏央。たいした努力しないでも出来てしまう。
で、キモといえば夏央の変化。
「イメージを直結する」というのが夏央の才能であり、格闘技に関わらず今までもたいした努力せずに何でも出来ていました。1話冒頭のバレー部でも「イメージを直結する」という圧倒的な才能を見せていました。
1話から見せていた「イメージを直結する」才能
物心ついた時から何でも出来た。
少ない情報でもスグにコツを掴む感覚で体が勝手に動いてくれる―
自分にとってはそれが当たり前で、他の皆も同じ様なものだと思っていた
だから、自分には簡単に出来る事が周りの人にはとても難しい事柄だというのが始めは疑問で仕方がなかった。「どうして出来ないの?」と…
それが「才能」だという事を自覚した時には、「退屈」という二文字も私につきまとう様になっていた。でもそれは本当は「退屈」じゃない。「寂しさ」だ。
「努力」する人間には決して分からない寂しさだ
少ない情報でもスグにコツを掴む感覚で体が勝手に動いてくれる―
自分にとってはそれが当たり前で、他の皆も同じ様なものだと思っていた
だから、自分には簡単に出来る事が周りの人にはとても難しい事柄だというのが始めは疑問で仕方がなかった。「どうして出来ないの?」と…
それが「才能」だという事を自覚した時には、「退屈」という二文字も私につきまとう様になっていた。でもそれは本当は「退屈」じゃない。「寂しさ」だ。
「努力」する人間には決して分からない寂しさだ
夏央の独白は天才故に寂しいというものでした。
バレーで「イメージを直結する」という才能をいかんなく発揮して「退屈」「寂しい」と思っていたのですが、格闘技では今までの夏央とは違う感情があったようです。同じように「イメージを直結する」という才能で凡人を抜き去ったのに。
夏央の反応
「どうしたんだろう―私らしくないな」
「今の試合が凄く楽しかった」
「イメージを直結する」という天性の才能持っており、バレーを筆頭に大した努力もせずに出来てしまい「退屈」「寂しさ」を感じていた夏央が、格闘技では「凄く楽しかった」と述べているのです。
そして、圧倒的「才能」で叩きつぶした踏み台・桐戸ハルカが変わらずに格闘技を辞めなかった事にホッとしてるなど、今までの夏央にない変化が見て取れます。これすなわち、MMAに充実しているって事でしょう。夏央はかきちんと充実しているのである。
その格闘技がクソ燃える展開の一方で、最近はケイがクソ萌えるってもの。
ケイ
最初は女ばかりでも萌えキャラなんていないと言ってすみません。ケイがめがっさ可愛くなっている。